たまりば

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今夜に相応しいネーミングの日本酒?


今夜に相応しいネーミングの日本酒?



我が家に持ち込まれた日本酒は「ゆく年くる年」という名前でした。
何処かの大晦日の番組名みたくていいよね(笑)。
長岡の酒らしいのですが、長岡といえば、やっぱり思い浮かべるのは大林亘彦監督の問題作『この空の花 長岡花火物語』です。
「まだ戦争には間に合いますか?」という問いが未だに通奏低音のように脳内でリフレインしまくっています。

闘病中の大林監督の『この空の花』、『ののなななのか』に続く「戦争三部作」ともいえる新作『花筐/HANAGATAMI』の公開も始まったので、まだ檀一雄の原作は読んでいませんが、映画の方は心して近日中に劇場に足を向けてみようとは思っています。

「ポイント・オブ・ノー・リターン」の線を踏み越えてしまったら容易には後戻りは困難になってしまうわけで、この国は愚かにも「戦争への道」を再び辿っているとしか思えないわけですから、そういった意味でも僕達は冷静に注意深く世相や政治状況をチェックして声を挙げていかなければならない気もしています。



▼映画 「花筐/HANAGATAMI」本予告(2017年)
https://www.youtube.com/watch?v=2O9taFY9sRo
▼大林亘彦監督作品『花筐/HANAGATAMI』公式サイト 
http://hanagatami-movie.jp/
▼映画「花筐」 唐津映画製作推進委員会 KARATSU Film Project
http://karatsueiga.com/

▼映画『この空の花 長岡花火物語』予告編(2012年)
https://www.youtube.com/watch?v=slmD78RWgec
▼映画『この空の花 長岡花火物語』製作委員会
http://www.locanavi.jp/konosora/

▼映画『野のなななのか』予告編(2014年)
https://www.youtube.com/watch?v=J-AVA3pH_kw

▼朝日酒造 吟醸 ゆく年くる年
http://www.asahi-shuzo.co.jp/season/yukutoshikurutoshi/



それにしても我が家の杯の絵柄は何なんだろう?(笑)





  • そのタイトルにこんがらがりそうだ。


    そのタイトルにこんがらがりそうだ。



    吉田聡という漫画家は、「青春漫画の巨匠」なのかも知れません。
    最新作『そのたくさんが愛のなか。』を、当初、僕は『そのたくさんが愛なのか?』と勝手に思い違えて勘違いして読んでいました。
    やっと最近になって正しいタイトル名に気がついたわけですが、それでも残る些細な悩みが、この『そのたくさんが愛のなか。』というタイトルの意味です。連載中(といっても連載は読まずに単行本で楽しんでいるのですが)の作品なので、完結する頃には凡人の僕にもタイトルに込められた作者の意図がわかるんじゃないかとは期待していますが、今の段階では「なんだろう?そのたくさんが愛のなかって?」と悶々と悩んでいます(苦笑)。

    吉田聡さんは1960年生まれだそうですから、1959年生まれの僕とは同世代です。
    そのせいだからなのか、なんとなく同時代の空気感に親しみが湧くお方です。
    代表作『湘南爆走族』が世に出た1982年は、僕がバイクに乗り出した頃でしたから、その面白さに夢中になった記憶があります。

    「暴走族」を題材にした漫画は数ありますが、そもそも暴走族の持つ「壮大なるゼロ」的な“負のエネルギー”には辟易というか暗澹たる想いで眺めていた僕にとって、“湘爆”のカラッとしたウエストコースト的(?)モラトリアム学園ラヴコメ風な匂いには救われていました。
    本来は管理社会に対する抵抗の意思表示でもあるような暴走族が、“正のエネルギー”に転化、止揚することもなく、体制側に搦めとられてマイホーム志向や補完物にされていく現象には「アレは一体全体、何なんだろうな」と嘆いてもいました。
    実は“湘爆”の愛読者でもあった宮崎駿監督が吉田聡の作品を≪その世相に対する一貫した異議申し立てである。「湘南爆走族」はその傑作であるが、≫と、≪まだ世間に出る前の囲われた学園生活での大騒ぎという部分を持っていた≫との限界を指摘しながらも、“湘爆”後の作品の可能性と苦闘を期待して≪吉田聡はドン・キホーテである≫と高く評価しているのはファンとしては嬉しい話でした。

    最新作『そのたくさんが愛のなか。』ですが、これが泣かせてくれます(笑)。
    相変わらずの吉田聡節はますます健在で、1巻の中には「俺たちの中に、まだ若者がいるとしたら、そのハートの乗り物である体はあちこちだいぶサビが浮いてきてる。願わくば体のサビがハートに回りませんように。」とか「若かった時に、守ろうとした物、友達や恋心……若かった時に好きだった物を今も思い出させる、どこかずっとガキなまんまのアイツのお蔭だ。なぜ変わらずにいようとする事で罰を受けねえといけないんだ。」といったシビれる台詞が散りばめられているのです。
    思うに来春で59歳の誕生日を迎える僕ですが、何時まで経っても「大人」には成り切れず、フラフラした暮らしですし、相変わらず好きなROCKとバイク三昧の日々は棄てられないわけでありまして、きっとこれはこれからも死ぬまで続くわけでありまして、漫画ながら言葉の数々が心に沁みます。
    何時までも、ガキの頃の夢や遊びにしがみついているのは格好悪くてバカで愚かなことかもしれないけれど、俺の人生なんだから余計なお世話は放っておいてくれって感じなんだよねぇ~(笑)。
    俺は、成長しない悪戯好きの「悪ガキ」のまんまで結構毛だらけ猫灰だらけでいいんだも~ん♪
    成長なんてしてたまるかっていうより、そもそも無理!(笑)

    この作品には“湘爆”でお馴染みの「地獄の軍団」2代目総長・権田二毛作も「グレイト・G」としてスーパーカブで登場しますし、2巻では“湘爆”のその後の姿もスピンオフ作品として収録されています。結婚して家庭を持った江口や石川といったメンバーたちが登場します。ファン泣かせのオマケです。
    これって30年後くらいの設定の世界なのかなぁ?
    中年男たちの悲哀に満ちたセンチな振り返りではなく、年齢的には中年から初老の域に達しつつある僕たち世代が、それでもなお、これからも前を向いて進もうと思ったら、この作品は励ましや勇気になるかもね。
    懐かしさだけでは何事も続かないってことだよな。

    第3巻の発売は来春らしいけど、次は「秘密基地」もキーワードなのか?

    ▼そのたくさんが愛のなか。1 吉田聡 小学館
    https://www.shogakukan.co.jp/books/09189600

    『湘爆』の巨匠が描く大人の青春物語!!
    夢と浪漫あふれる1970’s――――
    バイクを飛ばし、徹夜で遊び明かした。
    大喧嘩をして、大失恋をした。
    輝かしくも痛ましい青春時代から歳月は流れ、
    オヤジとなったかつての少年たちが、今!!

    笑いあり、悩みあり、喧嘩あり、恋愛あり。
    美しい海と空に囲まれた逗子の町で
    オヤジたちの青春劇、開幕!!!!

    ▼そのたくさんが愛のなか。2 吉田聡 小学館
    https://www.shogakukan.co.jp/books/09189710
    『湘爆』の巨匠が描く、最新作!!!!
    早期退職をして40年ぶりに
    地元・逗子に帰ってきた寿和一路(56)。
    青春時代をともに過ごした不良な仲間と再会し、
    寿和と仲間の胸に熱い何かが戻ってきた。
    そして――――
    偶然か運命か、かつての恋人が目の前に現れる。
    青春と言えば恋、恋といえば青春。
    寿和が、変わる!!?