たまりば

車・バイク・乗り物 車・バイク・乗り物その他 その他

老いて痩せさらばえた孤狼であったとしても・・・。

老いて痩せさらばえた孤狼であったとしても・・・。

己自身が納得できない事柄に対しては、傍からはバカで愚かなことと笑われようとも気にせず物申してしまうのが私の性格です。
今回はバイク乗りの間で、最近ちょっと話題かもしれないのが、再び浮上した二輪車の高速道路料金値下げ問題です。その署名運動を起こした団体の呼びかけ文の内容への個人的な違和感がどうしても拭えず、違和感の正体を自分なりに整理しようとしていたら、3万3千文字オーバーの大作文になってしまいました(笑)。
しかも今年の夏休みの大半を費やす羽目になりました。
200字詰め原稿用紙(ペラ)に換算したら170枚近い分量です。
これに新聞資料等を加えたらA4用紙で60枚は軽く越えちゃいました。
そんな私の独り言みたいな「夏休みの宿題」のテキスト部分だけの提出です。

老いて痩せさらばえた孤狼であったとしても・・・。






                                  様

あの日署名したWEB署名用紙の行方を僕等はまだ知らない。
~“まつろわぬバイク乗り”としての俺のハートが、
どうしようもなく「NO!」と叫びたがっているんです。~

≪二輪高速料金半額化≫というキーワードで検索をかけていただくと、容易に『二輪高速料金半額化実行委員会』という団体のweb署名サイトに行き着くと思います。http://2rinhangaku.jp/

1980年代、「高すぎるぜバイクの高速料金!」を合言葉に、当時の日本道路公団等3者を相手に東京地裁に訴えを起こしたRIDING-HIGH連絡会のメンバーとしても当時の原告団の1人でもあった私としても、この度の『二輪高速料金半額化実行委員会』のアクションには注目こそしていますが、どうにも幾つもの「?」という感触を払拭できない悶々とした日々が続いています。

一般的に署名運動には解決して欲しい問題を訴えかける相手が存在します。
バイクの高速料金の是正が課題であれば、それは国土交通省やその担当大臣やNEXCO(ネクスコ)あたりが最初に自然と脳裏に浮かぶ相手だと思います
趣旨に賛同してくれて集まった署名の束は、こういった相手に「どうか私たちの願いを聞き届けてください」という想いで提出する署名運動だとばかり想像していました。
ところが、今回の彼等『二輪高速料金半額化実行委員会』の実施中の署名運動の集約先は不思議なことに、彼らの言葉を借りるならば「衆議院議員の各選挙区の事務所に届けられる」こととされています。
単純に小選挙区制度での衆議院議員の選挙事務所と言われても、与党もあれば野党もいて、何処の誰の選挙事務所に個人情報満載の署名用紙が届けられるのか個人情報保護の観点からも甚だ疑問で不透明でしかありません。
もしかすると特定の政党の選挙対策上の一助になるような取り組みが、署名運動の仮面をかぶって行われているかのような印象さえ思わず連想したり感じてしまいます。
これ以上の詳しいことは乏しい私の力量では彼らの公の文面からは探り得ないのが現実です。どうか賢い皆さんに色々と私の素朴な疑問点なども含めて、ご確認して欲しいと思い迷惑を承知で稚拙な手紙をしたためた次第です。
お暑い中、お忙しいとは思いますが、何卒よろしくお願いします。
2017年8月8日
【情報提供者】〒■■■-■■■■ 東京都■■■■■■■■■■■■  小池延幸
■■■-■■■■-■■■■/携帯  03-■■■■-■■■■/自宅
■■■■■■■■■■■■  PCアドレス

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★最近のバイク界の話題への個人的な異論と疑問。 Ver.10

最近、『二輪高速料金半額化実行委員会』(http://2rinhangaku.jp/objective.html)という団体が、二輪高速料金の半額の実現を目指してネット署名運動を始めています。
まずは、このサイトにアップされている内容を丹念にお読みいただきたいと思います。

同署名サイトが立ち上がったのは本年(2017年)7月上旬のことと記憶しています。
無論、私も1人の“バイク乗り”として、「公正妥当」とは到底思えない二輪車の高速道路料金が「普通車」(普通乗用自動車等)の半額程度に収まることは歓迎すべき事柄だと強く思いますし願ってもいます。

そもそも、1985年3月30日にオートバイの高速料金の半額化を目指して東京地裁に当時の日本道路公団等3者に対して「払い過ぎ高速料金返還集団訴訟」という訴えを全国のライダー仲間と共に起こした『バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会』(現在は活動停止中)
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/744797609014520

のメンバーの1人として、またこの裁判に於ける一定の勝利として普通車枠からの2輪の分離と、2輪車を含む軽自動車枠の新設を仲間たちと勝ち取った者としても、二輪の高速道路料金の相変わらずの不公平さには積年の想いがあるのも事実です。
この時の法廷闘争も、狙いは不当に高すぎるバイクの高速料金の是正でした。力至らず願いが叶わなかったとはいえ、裁判の目標は当時の「普通車」料金の半額を目指していました。

しかしながら、前述した今回のネット署名にはどうにも違和感を禁じ得ないのも事実です。
幸い、まだ我が国は現行憲法の下、かろうじて自由な言論が許される環境にありますから個人的な感想や意見を述べさせていただくことにしたいと思います。

★【素朴な疑問1】そもそも表記内容に重大な誤りがある可能性について。

『二輪高速料金半額化実行委員会』の署名サイトにある【趣旨・目的】の≪現状説明≫の項に≪例えば、国会では「二輪車問題対策プロジェクトチーム」というものがあります≫という表記があります。
この聞き慣れない「二輪車問題対策プロジェクトチーム」って名称は何者でしょうか。
恐らくは、「自民党」の政務調査会(政調)内に設立された「二輪車問題対策プロジェクトチーム」(通称:二輪PT)のことを指していると思われます。
つまりこれは自民党の正式な機関です。
初会合は2016年3月9日ですから名称としては最近のことです。
かねてから自民党内にあった「自由民主党オートバイ議員連盟」(2001年10月25日発足)の発展型みたいなものだと思われます。

言葉は悪いかもしれませんが、これも一種の“族議員”の集まりかもしれません。
自民党政務調査会の政策部会や調査会の名称に起因する、建設族とか道路族とか農林族、国防族、大蔵族、郵政族、文教族、厚生族、税調族とか呼ばれるアレのひとつでしょう。
自民党の“二輪族”の集まりが「二輪車問題対策プロジェクトチーム」のような印象を受けます。族議員にはメリットもデメリットもあります。特定の分野の専門的知識に明るかったり、関係省庁の人脈があったりするのは良いとしても、業界団体の利益保護や利権を巡って時には汚職事件を起こしたり、政策の決定権を握る族議員が関係省庁、業界団体と癒着することでの問題もあります。ただしここでは族議員の是非を問うつもりはありません。

気になったのは、≪例えば、国会では「二輪車問題対策プロジェクトチーム」というものがあります≫の「国会では」の部分です。
政権与党とはいえ、自民党内の一組織が、まるで国会全体を代表するかのような、国の機関とか組織のような印象を受けとられ兼ねないような表記となっています。

実は、与党・公明党にも『オートバイ議員懇話会』という2013年6月13日に設置された集まりがあります。同年6月5日には当時「日本維新の会オートバイ議員連盟」も設立されています。
それどころか、野党第一党の民進党にも、現在『民進党オートバイ議員連盟』が存在します。
同連盟は2016年5月11日に発足したものですが、同年3月の民主党と維新の党の合流により、鳩山政権時代の2009年12月9日に発足した「民主党二輪車ユーザーを支援する議員連盟」(二輪車ユーザー議連)を発展的に解消して引き継ぐ形で組織したものと思われます。
確かに、各政党の“オートバイ議連”の中では、最近の自民党の「二輪車問題対策プロジェクトチーム」の活動は目立っていますし、妙に気合が入っている印象を受けるというか、気を吐いているのは事実です。不思議と自民党オートバイ議連関係者がバイク専門誌で積極的に取り上げられることでも目に留まります。

つまり、“オートバイ議連”の類は、与野党両方に存在しますし、2011年頃は自民党と民主党(当時)の「自由民主党オートバイ議員連盟」と「民主党二輪車ユーザーを支援する議員連盟」の2者で仲良く合同勉強会も行われていたそうです。
オートバイの高速料金問題は、例えば、国論を二分するような原発の是非を問うとか憲法解釈論議や安全保障問題と比べれば極めて政治色の薄い問題ですから、与野党の立場を忘れて取り組める問題だと思いますし、その方が決着は早いと思います。
仮に、党の中に“オートバイ議連”を組織化していなくても、オートバイユーザーの立場で一緒に考えてくれる議員がいれば、そういった野党議員の方も巻き込んでいけば良いと私などは思います。
この問題に関する限り、与野党の垣根なく、政党組織の大小の別なく、超党派で1日も早い問題解決に向けて積極的に取り組んで欲しいと1ユーザーとしては願うところです。

こうやって考えてみると、今回の署名を呼びかける『二輪高速料金半額化実行委員会』のサイト上にある≪例えば、国会では「二輪車問題対策プロジェクトチーム」というものがあります≫の「国会では」の部分がどうにも私には引っかかります。
自民党内の一組織を指して、いくら国会で圧倒的な議席を自民党が誇る多数派だとしても、
かなり乱暴な表現だとしか思えません。
正しくは≪自民党では「二輪車問題対策プロジェクトチーム」というものがあります≫とか≪自民党には「二輪車問題対策プロジェクトチーム」というものがあります≫と正々堂々というか正確に正直に書くべきところだと思います。
それであるならば表記上の間違いも問題も無い気がします。
ところが単純な脱字とかケアレスミスだとも思えない気がしているのも私の感想です。

仮にも署名を呼びかけるサイト上の正式な文章ですから、「本当は自民党と書くべきだったところを、ミスって国会と誤って書いてしまった」なんて今更な話でもない気がします。
私が、この文面をつらつらと書いている2017年8月8日の段階でも、彼らの公式サイトには「国会では」と記されたままです。
公式サイトのパイロット版が公開されたのが本年6月上旬のことと記憶していますので、あれから2ヶ月間もこの箇所の文面に修正は加えられていないようですから、彼ら自身は確信と自信を持って問題はないと判断していることと思われますし、署名に協力された方もそれは同じなんだろうとは思います。
私は「国会=(イコール)自民党の一組織」ではないと考えますので、≪国会では「二輪車問題対策プロジェクトチーム」というものがあります≫の件は、かなり誤解を招きかねない雑で誤った表現だと思います。政党の奢りは賛同者の奢りにも伝播するようです。

この署名活動のことを私が知ったのは本年1月9日発売の米国製オートバイのハーレーダビットソン専門誌『VIBES』2月号の紙面上でした。書店で表紙に「高速道路二輪車料金の改定に向けて」のタイトルを見かけて思わず手に取ったのが最初でした。
『二輪高速料金半額化実行委員会』が、高槻青年会議所(高槻JC)OBの5名程で結成されたのが本年1月のことだそうですから、それから半年近くも時間をかけて入念かつ慎重に文面も練りに練ったことだと思います。
署名公式サイトも、彼らの地元・大阪府高槻市内の政治・選挙の広報に特化したという総合デザインプロデュース会『オノ・プランニング・オフィス』社に(有料で?)制作を依頼したそうですから、内容チェックも管理も仕事として請け負ったのが選挙のプロ集団の手によるものですから通常ならば単純な表記ミスも許されないし考えられないところです。

しかし、もしも署名参加を呼びかける文面で間違いがあったとしたら、それで集めた「署名の有効性」や信憑性ってものは実際のところどうなんだろうかとも思いました。
署名なんてものは、「この(文面の)趣旨でどうでしょうか?」と広範に呼びかけて、それに賛同してくれた方がサインをして協力参加する“一種の信頼関係”みたいなもののような気もしたので、ちょっと心配にもなりました。
まさか彼らがこれまで苦労して集めた数千名の署名が「無効になる」なんて無体なことは申しませんが、他人事ながら気になったのは事実です。

★【素朴な疑問2】 「署名の二次利用」ってのは初耳でした。

私は署名運動を主体的に担った経験はないのでよくわかりませんが、素人考えでは「集めた署名は当該の問題に関係するお役所などに『お願いです。どうか私たちの声を聞き届けてください』と提出するものだとばかり思っていました。
今回のネット署名には個人情報として「住所・氏名・電話番号・メールアドレス・生年月日・性別」を記入する必要があるそうです。

ところが今回の『二輪高速料金半額化実行委員会』の【趣旨・目的】の≪注意事項≫の項目で≪1.署名の利用範囲について≫では「ここで収集した署名の情報(氏名・生年月日・性別・住所・電話番号、メールアドレス)は、目的に反する行為で使用することはありません。ただし、衆議院議員事務所へ提出した署名の情報の二次使用につきまして、本題の「二輪車の高速料金を半額に!」目的以外の政治活動に使用される可能性があることを予めご了承ください。」とありました。

続けて≪2.個人情報の取扱いについて≫では「また衆議院議員事務所へ提出した署名の情報の二次使用につきまして、政治家の政治活動は『個人情報保護法』で適用外となっていますが、名簿は厳重に保管してもらうよう当事務局からお伝えいたしますが、保証するものではありませんので予めご了承ください。」ともありました。無責任な話にも感じます。

集められた署名はひとつに集約されて、監督官庁や関係大臣等に提出されるとばかり思っていたのですが、どうやら今回の署名は何処かの誰かの衆議院議員の事務所に届けられるそうです。
公式サイト上にも≪手法≫の項で、「国土交通大臣に対して何万人分の署名と要望書を提出するのではなく、地元の有権者の声を289ヶ所ある小選挙区選出の衆議院議員に働きかける方法です。」と記されていました。
とはいえ、衆議院議員と一口で言っても、与野党入り乱れて選挙区数の数倍とも思われる沢山の衆議院議員や候補者が存在しますし、公式サイトの文面では「どこの衆議院事務所へ」とか「どの衆議院議員に」とか「どの政党の衆議院議員に」といった提出先や働きかけの主語が欠け落ちているとう疑問は残ります。
恐らくは現役の小選挙区選出議員というのが前提のような気はしますが、彼らの文面だけでは正直よくわからないというのが私の率直な感想です。
その私の疑問に答えるかもしれない文面が「選挙区ごとの署名が集まった時点(最低100名分)で、事務局にて最も効果があると判断した衆議院議員1名を選定し、責任を持ってお届けします。」の部分かと思われます。
利害が対立する候補同士の小選挙区制度で、署名集めの(実行委員会の)事務局の判断で署名用紙が特定の選挙事務所に届けられるというのにはやや疑問を感じました。

彼らの語る「最も効果があると判断した」というのは一体どんな意味なのでしょうか?
「最も勝てそうな候補者」という意味なのか、それとも「最も勝たせたい候補者」という意味を孕んでいるのでしょうか?
もしも「勝たせたい候補者」に恣意的にテコ入れするとしたら、しかも、その候補者の選定は署名集めを呼びかけている彼等実行員会の事務局の手に一任されるわけですから、署名を託した側は選定段階の議論の透明化や根拠の開示を求めてもおかしくない気がします。
これが、選挙後の衆議院議員への働きかけであれば、既に当選した議員は確定していますから、敢えて選定するまでもなく自ずと対象は決まる事柄だと思いますが、選挙前(選挙後もある意味では次の選挙に向けた選挙前の準備期間だとも考えられますし、任期を待たずの解散総選挙などで突然のように選挙期間に突入することもあります)であれば、尚更のことながら選定には慎重で公平な態度が求められると思います。

どうやら、集められた署名用紙の記載データーは、住所などを基に地域毎に分類でもされて、どこかの小選挙区の選挙事務所にでも有権者名簿としてでも届けられるような気がしてなりません。心配性の年寄りの私の思い過ごしでしょうか?

そもそも実行委員会結成時にオープンで広範なメンバー募集の呼びかけが全国に向けて行われた様子もネットやバイク雑誌を見る限りではありませんでしたし、核となる事務局メンバーの全国からの参加状況も彼らとは無縁な私にはよくわかりません。そんなわけで高槻市ローカルな組織の雰囲気は正直なところ否めません。
そういった実行委員会の恣意的な判断を含むかもしれない中での署名用紙の特定の選挙事務所への提出というのにもちょっと抵抗と疑問を感じました。

とはいえ、最初に明確に「目的以外の政治活動に使用される可能性があることを予めご了承ください」と彼ら署名募集側は断っているのですから問題はないといえばないのですが、それでも違和感を禁じ得ませんでした。
正直なところ、奇異な署名集めにさえ感じました。
恐らく署名にサインされた方全員が注意事項に記された「二次使用の可能性」を納得した上での署名協力なんでしょうから私がそこに異議を挟むつもりはありません。

個人情報保護の観点から個人情報は大切なものです。
極端な話が、これが独裁国家ならば、仮に政府への批判的な声を集めた署名用紙が、提出先の監督官庁や政府、大臣から公安警察になどに横流しでもされたら、署名用紙が内偵や処分者、逮捕者名簿として利用されるかもしれませんから、市民は怖くておいそれと意思表示としての署名運動に協力したり、声を上げることさえ出来なくなります。

とにかく、今回の署名で一貫していることは「主語」の曖昧さだと思います。
【趣旨・目的】の≪目的≫の項では「みんなの手で小選挙区選出の地元の衆議院議員へ働きかけ」とありますし、≪現状説明≫では「この署名が集められ、衆議院議員の各選挙区の事務所に届けられることにより、有権者の声が届き、動きやすくなることに違いありません。」とありますが、どの政党の小選挙区選出の衆議院議員とは明らかにされていません。
云うまでもなく「小選挙区」制は1選挙区から1名を選出する方法です。
衆議院選挙の場合は小選挙区比例代表並立制が導入され、小選挙区制の抱える問題(死票の多さ等)を多少なりとも緩和しているようではありますが、そうはいっても1つの議席を巡って対立する候補や複数の候補者が正面から争うのも実態です。
それ故に「事務局にて最も効果があると判断した衆議院議員1名を選定し」の手法がどうにも埒外の私には選定の基準が曖昧と疑問だらけで個人的にはノリきれません。
彼らの署名実行委員会は現役の衆議院議員を対象にするというのが大前提の話でしょうから、前回の選挙結果を考えれば過半数が自民党議員ということになるでしょうし、野党側の議員は「事務局にて最も効果があると判断」されなかった場合は、現役の小選挙区選出の国会議員であっても働きかけの対象とならない可能性も出てくるのかとも感じました。

手前味噌の話になりますが、1983年11月に結成され、私も関わっていた『バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会』が、バイクの高速料金半額化を意図して組織を立ち上げ、集団訴訟による裁判闘争を準備していた時は、当時の月刊『ベストバイク』誌(講談社)上で、数か月に及びこの問題に関するキャンペーン記事を提起し、一緒に運動を担っていく仲間を集める為に全国のライダーに向けて参加の呼びかけを行い、準備会を経て、名称変更やメンバー拡充も経て正式に会を発足したのですが、逐一、その過程はバイク雑誌に連載させてもらい、事務局会議の日程や場所も誌面上で公開して仲間を募集してきました。まだインターネットも便利なSNSも存在しなかった時代なので告知にも日常的なビラ配布も含めて苦労した記憶があります。
そのおかげで、事務局の恒常的中心メンバーも東京都内在住者だけでなく、隣接する神奈川県、埼玉県、千葉県の在住者も呼び込み、初対面の数多くのバイク乗りたちと出会い、意気投合して取り組むことが出来ました。
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/743835959110685

署名用紙が地域毎の有権者名簿として「二次使用」される可能性を考えると、次の衆院総選挙では期間中にある選挙事務所から投票依頼の電話が突然かかってきたり、個別訪問を受けるのかもしれませんよね。面倒臭いような話です。
うがった見方をすれば、今回の署名活動の対象は「18歳以上の方」とされていますから、欲しいのは1票を持つ有権者データーとも思えてしまいます。
私の乏しい経験では署名可能な年齢制限を設けたような例は少ない気がします。
投票権の1票を持たぬ18歳以下の高校生や中学生や小学生であっても、私やチャランポランな大人たちなどよりも立派でしっかりとした考え方を持っていたり、実際に社会的な活動をされている子供たちも世の中に沢山いると思いますから、署名対象をバイクに乗っているか否かに限らず広げているのに、18歳を線引きにしているのも「小選挙区ごとの有権者名簿でも欲しいのだろうか?」と勘繰られても仕方がない気がします。

★【素朴な疑問3】彼らの不思議な日本語的感覚って・・・。

重箱の隅をつつくような話で署名を呼びかけている彼らには気の毒な気もしますがとお断りしつつも続けます。
とにかく署名集めの公式な文章ですし、緊急性を要する署名活動ではなく、じっくり時間をかけて準備された筈の割にはお粗末な文面のような気がしてなりません。

例えば、【趣旨・目的】の「現在の軽自動車と同じ金額ではなく、あくまでも適正価格へ改正して欲しいと考えています」の「適正価格」という表現が気になりました。
これは私のセンスなら「適正料金」と表記したと思います。
言葉は時代と共に移ろうものでしょうが、わざわざ乱す必要もないと思います。
私の感覚では、「価格」とは「商品の価値を貨幣で表したもの」であり、つまり「値段」だと思います。
「料金」とは「何かを使用または利用したことに対して支払う金銭」ですから、自動車専用道路を利用したことで移動に要する時間的短縮や快適性などのサービスを得たことに対する対価として支払うものですから「代金」とか「料金」と表現した方が私的にはしっくりくる気がします。
これは「現在、ETC二輪車の高速料金は軽自動車と同じ価格設定となっています。」という彼らの文面でも「価格設定」として登場します。ここも私なら「料金設定」と表現するであろう箇所です。

それと比べると、「実現できたら、孫の代まで『二輪高速料金半額を実現したのは俺たちだ!』と思ってもらえる事業としたい。」の箇所の「事業」という表記は微妙ではありますが、ちょっとだけ引っかかった場所です。
「事業」という言葉には「大きく社会に貢献するような仕事」という意味もありますから、間違いではないとは思いますが、「仕事」には「生計を立てる手段として従事する事柄」といいますか「職業」的な意味も含みます。その意味では「生産・営利などの一定の目的を持って継続的に、組織・会社・商店などを経営する仕事」の意味を持つ「事業」という表現よりは、私なら「取り組み」とでも無難に表現してしまう気がしました。
どう考えても、署名集め活動は商売や仕事の営利目的の活動ではありませんからね。

≪現状説明≫の項では、「今まで一切値下げはできないと国土交通省は言ってたのですが」の箇所は「い」が抜けたままなのでしょうが、私なら「今まで一切値下げはできないと国土交通省は言っていたのですが」と修正したいところです。

「現在は高速料金が高いという理由で利用しないライダーが大半であり安くなることにより利用者が増え高速料金並びにサービスエリアの利用も拡大し、経済効果も大きいと」の部分も、私なら「現在は高速料金が高いという理由で利用しないライダーが大半であり、安くなることにより利用者が増え、高速料金収入並びにサービスエリアの利用者数も拡大し、経済効果も大きいと」と書きたい気分です。

≪手法≫の項では、「『Win-Win』(ウィンウィン)の関係を気づけるのです。」という箇所がありますが、この「気づける」はもしかすると「築ける」の漢字変換上の誤りではないかとも思いました。
もしくは、相手(政治家)に、“そういった関係だということを気づかせる”とか、相手に“気づいてもらいたい”という意味のことをここで述べたかったのでしょうか?

また【趣意書】の重要なタイトルでもある太字の箇所が「高速自動車国道等の通行料金問題に関する是正のいお願い」とありました。
ケアレスミスの範疇でしょうが、「い」は余分であって「高速自動車国道等の通行料金問題に関する是正のお願い」が正しいのだとは思いますが、公式サイトが正式稼働してから1カ月もこれが放置されたままなのは、HPの制作管理をしている専門業者や実行委員会事務局の注意不足は否めない気がしました。
まぁ、私も最終学歴は高卒の身ですし、お世辞にもまともな国語能力を持っているとは思えませんし、他人の文章にケチをつけられるレベルではありませんし、今書いている文章にも誤字脱字は多々あるかとは思いますが、彼らの署名集めの呼びかけは公的な活動を呼びかけるテキストですから、不注意な誤りが目につくとすれば活動そのものにも全体として雑な印象を受けました。
組織(事務局?)として、自らのサイトのチェック機能さえ機能していないとしか思えないのです。

☆【極めて極私的な雑記雑感?】

彼らの署名集めの会の名称は『二輪高速料金半額化実行委員会』なんでしょうが、公式サイト上の【趣意書】の委員長藤岡氏の文章には表題的に『二輪車高速自動車国道料金是正委員会』という記述があります。
まさか組織名が2つあるのか、表記上の誤りなのか、それとも『二輪車高速自動車国道料金是正委員会』という名称は、彼らが働きかけているような国の組織名なのか、既成政党内の組織名称なのか、正直なところ私にはよくわかりません。

それと個人的な印象ですが、署名サイト上の【趣旨・目的】と【趣意書】の2つの公式文書を比べると文体等で実行委員の中で別の人物が分業で書き分けた気がしました。
藤岡氏の署名のある【趣意書】の方は、淡々とした羅列に「体温が低いなぁ~」って気がしました。
【趣旨・目的】の方は、これまでハーレー専門誌で見かけた藤岡氏のテキストをベースになぞったものという印象でした。

【趣意書】の方は細かい数字等で随分と詳しく調べ上げた文章だとは思いました。
それでも「料金負担力から見て、また、利用者の当然負担すべき費用の見地からしても、著しく割高なものでないと同時に、不当に割安なものであつてはならない」の「あつてはならない」は「あってはならない」とすべき部分ですから些細なミスがあるのもクスッと笑えます。後半の「公平化を図つている」の箇所も正しくは「公平化を図っている」で良い気がしました。

「その改善策のひとつとして高速自動車国道の料金の額の基準としての公正妥当な料金体系の是正を望むものです」という件がありますが、文脈上から判断すると、ここは途中に「へ」を加えて、「その改善策のひとつとして高速自動車国道の料金の額の基準としての公正妥当な料金体系への是正を望むものです」と私ならしたい風な衝動に駆られました。
私の貧しい国語能力ですからそれが正解とは言えないかもしれませんが・・・。
「へ」が入ると入らないでは意味が真逆に大きく違う気がしてなりません。
現行の料金体系が、「道路整備特別措置法」で定められたところの「公正妥当なものでなければならない」とすれば、それが本当に言葉の通りに履行されていないとする立場からすれば、「公正妥当な料金体系」だと肯定することは出来ないわけでしょうから、そこ(公正妥当な料金体系)への移行を願う立場としては、思わず「へ」を付け加えたいような気がしました。

また、同【趣意書】では、≪現行の車種区分については、1972年の道路審議会の答申において「車種間の負担の公平を著しく歪めることがない範囲で、なるべく統合された車種区分を採用することが適切」と提言されたことを踏まえ3区分となっていますが≫の件があります。
私も道路審議会答申をいちいち調べたわけでもないのでまったく自信はありませんが、たまたま部屋に埃を被って転がっていた昔の新聞を見つけたところ、1988年10月7日の道路審議会答申で高速道路の料金体系について従来までの三車種(普通車・大型車・特大車)区分に変えて、新たに2区分(オートバイを含む軽自動車等・中型車)を加えて五車種に見直すべきだとの前向きな提言が成されていたような気がします。
今回の署名グループが持ち出した1972年の道路審議会答申よりは、こちらの方が現在に近い年代の答申ですし、内容的には現在につながる内容の答申のような気がして、引き合いに出すのなら私なら1988年の答申に触れたい気がしました。
彼らの文章では「現行の車種区分については」の書き出しで「1972年の道路審議会の答申において」と続いていますが、これって「現行の車種区分については」1988年以降の道路審議会の答申において決まった事柄だと思いますし、もしかすると年代表記の間違いとかなのでしょうか?
でも、単純に「1972年」と「1988年」という数字を取り違えたにしては、三車種区分は過去の1970年代から1980年代の話でしょうし、それが若干是正された五車種区分は1988年の答申以降の話でしょうから、単純な数字の取り違えとも思えてなりません。
誰か私に本当のところを教えて欲しいところです。
永田町でロビー活動をされているような二輪業界団体やバイクメーカー広報、『二輪車新聞』のような業界紙といった専門家の方なら各年代の答申内容とか把握されているのかなぁ?
もしも署名集めしている彼等の勘違いだったとしたら、署名運動の呼びかけ段階でつまづきかねない初歩的なレベルの誤認識かもしれませんがで、バイク業界の専門家ではない1バイク乗りの私には何が正しい認識なのかよくわかりません。ごめんなさい。

加えて、道路審議会の答申なら、私の手持ちの資料の範囲ではありますが「1985年」の中間答申の内容もターニングポイントとしては気になる存在です。
“ライディング・ハイ”連絡会が、訴訟に踏み切ったのは1985年3月30日でした。
従来までの署名ベースのお願いでは料金問題は解決しないと踏んで、法廷の場で白黒の決着をつけてやろうなんて手段にまで、まさかライダーが現実に裁判にまで打って出るとは真剣には想像もしていなくて焦ったのか、ビビッたのかは知りませんが、提訴から間もない同年4月18日に道路審議会は「高速自動車国道の整備と採算性の確保」についての中間答申を建設相に提出しています。
同年4月19日付の読売新聞には≪高速道路、2輪は安く 料金体系見直し 中間答申≫と見出しの記事がありました。
注目すべきは、その答申の中で、当時の三区分の料金について「公平性の観点から、将来、車種区分を追加することが考えられてもよい」との提言が初めて盛り込まれました。
これは明らかにオートバイの料金のことを意識していましたし、実際に「トラックやマイクロバスと同一料金なのはおかしい」と裁判まで始まってしまったのですから無視も出来ず、
運動の沈静化でも意図して慌てて理解あるポーズをとっただけだったかもしれませんが、それでもそういった文言を提訴一撃で引き出させたとしたら大きな成果はありました。
そんなわけで、藤岡氏が、“ライディング・ハイ”時代以前の1972年の答申を持ち出し、私でも知っているような“ライディング・ハイ”提訴以降の1985年と1988年の答申には触れていないのも不思議でした。
この、変化の流れを追うことも結構と重要で面白いと思うのですが・・・。
そもそも署名集めの文章を書いているような代表のお方が、そういった知識が無いとか、理解が出来てないってことはあり得ないと思いますから、私のような低レベルの脳味噌では理解できないような何か深い意味が【趣意書】には込められているんだと思います。

また【趣意書】には、≪利用者の「料金負担力から見て、また、利用者の当然負担すべき費用の見地からしても、著しく割高なものでないと同時に、不当に割安なものであつてはならない」という趣旨であり≫で始まる一文がありますが、どうも主語が抜け落ちているのか国語能力に乏しい私の力ではいまいち意味が掴みにくい気がしました。
私なりに勝手に解釈では、文頭に「それは」とでもつけて前文を引っ張る形で始めるなり、主語として「道路整備特別措置法に於ける『(料金の額の基準は、)公正妥当なものでなければならない』と定められたところから」みたいな記述の方がスッキリするかなぁとも思いましたが、所詮は私の浅知恵ですからよくわかりません。
上記の文中の「あつてはならない」も「あってはならない」が正しいとは思います。どうも彼等の文章の特徴に「っ」とすべきところを「つ」と書いてしまう癖がある気がしました。

結びの部分で「道路審議会の中間答申の意に沿い」とありますが、藤岡氏が【趣意書】の中で触れているのは、具体的には1972年の道路審議会の答申だけです。
それで、この答申内容に目を向けると、「車種間の負担の公平を著しく歪めることがない範囲で、なるべく統合された車種区分を採用することが適切」と、恐らくは官僚等の回答からの引用と思われるものが記されています。
このお役所的な難解な日本語を私なりに平たく解釈すると、「あんまり不公平感があるとヤバいけど、面倒くさいからなるべく車種区分は少なくね♪」って気がしました。
と考えると、藤岡氏の言う、この答申内容の意に沿うことは、バイク乗り側の要求とは正反対のように私には思えてなりません。
つまり、私たち『バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会』が当時の道路公団3社(現在のネクスコの前身ですね)に訴訟を起こした当時は、車種区分は3つでした。それが現在は5つになって、今回はさらに一歩進めて6つの車種区分を求めようというものなら、どうにも作文的におかしい気がしてなりません。
もしもこの【趣意書】が「作文的におかしい」とすれば、全体の整合性にも乏しい気が私はしましたが、もしかすると根本的に私の頭の方がおかしいのかもしれないと憂鬱になってきました。誰か国語の先生がいらっしゃいましたら、私の誤ったままの日本語感覚も直して欲しいところです。

誤りではありませんが、2輪界の明るい兆しのひとつとして「普通二輪免許現在数も増加傾向を示すなど」の件があります。
恐らく、「普通二輪免許取得者数」なり「普通二輪免許保有者数」といった資格としての免許を現に所有する人口のことを言っているのだと思います。一瞬「?」とは思いましたが、言いたい意味はわかったのでここは流して読めました。普通二輪免許取得を目指して免許試験や審査を受ける人口の数ではないともわかりました。

個人的事情に触れますと、無芸無能な割には「下手の横好き」と友人たちからも称されるように多趣味な私は、この10数年間というもの女房と組んでのバンド遊びにうつつを抜かしていました。
そのバンド活動も、昨年6月の冗談としか思えない民放キー局のゴールデンタイムの某バラエティー番組内でのスタジオ生ライヴ出演で一区切りついた気がして、「バイクは10年ちょっと前に2台とも手放してしまったけれど、またバイクに乗りたい気分になったよな」と昨夏から物色を開始し、今年の2月に晴れて再びバイク乗り生活にリターンしました。

今回の署名活動は今年の正月過ぎにハーレー専門誌の記事で知りました。
随分とバイク界にはご無沙汰していた身なので、「署名?高速道路料金?鼓動館?バイク屋?なんだろう?誰が仕掛けているのだろう?」と興味を持ちました。
この時期に公表された「二輪高速料金半額の実現を目指して 概要」という彼らの文章には「国会の自民党内では『二輪車問題対策プロジェクトチーム』というものがあります。」という下りがあったので、ザックリ読み通した印象は「なるほど、これは自民党の支援者たちの次の総選挙に向けたバイク乗りたちの人気集めとか集票目的の取り組みなんだろうな」と単純に受け止めてスルーしていました。
その内容は本年4月12日付の『鼓動館』ブログでも公開されています。
http://blog.livedoor.jp/kodohkan/archives/cat_50054183.html

ところが、この活動が正式になった時には、そこには何故か「自民党」の文字は消え失せていました。不思議な話です。正式な文章でミスは許されないとしたら確信的な所作です。
まるで、特定政党のオートバイ議連と特定政党の選挙応援の有権者名簿集めに直結しかねない運動(?)であることを全国のバイク乗りたちに気取られないようにしたと思われても仕方がない気がしました。繰り返しますが、これは署名参加を呼びかける正式な文章です。

『二輪高速料金半額化実行委員会』委員長の藤岡誉司さんというハーレーダビットソン専門店『鼓動館』の社長さんのブログの本年4月中旬の内容を拝見すると、4月15日に安倍総理主催の「桜を見る会」に招待されて出席されている件がありました。
こんな場に出席を許される身ということは、かなり自民党とは深いつながりもありそうな方ではあると推察されます。
http://blog.livedoor.jp/kodohkan/archives/2017-04.html

本年7月27日付の「YAHOO!ニュース」に彼らのことが紹介されていました。
そこに「藤岡氏はバイクショップを経営する一方で地元で選挙対策を引き受け、自民党や大阪維新の会の候補者を当選につなげてきた」と藤岡誉司さんに関する記述がありましたので、「やっぱりね」と半ば納得も出来ました。彼のFBには時々、民進党等野党をかなりディスっている内容もあったのでなんとなくは察してはいました。
そうなると、今回の署名集めも「少しバイアスのかかったアクションなのかなぁ?」などと私などはよりクールに受け止めなければいけないかと自覚もしました。

▼Yahooニュース 2017年7月27日(木)
高速道路二輪車料金半額の署名「289選挙区の国会議員に直接渡す」...ライダーが新手の訴え
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170727-00000015-rps-bus_all

でも、これが「民主主義の新たな形になり得るかもしれません」(藤岡誉司談)とか「この手法が未だかつて誰もやった事がないと聞いた」(藤岡誉司談)斬新な手法であるとか豪語するのを耳にすると、「本当にそうなの?」と天邪鬼な性格の私は思ってしまいます。
「新しい」どころか、利益誘導型の旧態依然とした、どちらかといえば「旧い」政治の姿や体質しか浮かんできません。
“前例がない”という意味では、もしかすると「新しい」のかもしれませんが、それは「珍しい」というくらいの意味だと私は思います。
「これまで誰もやったことのない画期的な手法」と持ち上げる向きもバイク業界にはあるようですが、本当にそうなんでしょうか。
この記事中でも結びに「署名は289選挙区ごとに分けて、実現可能性の最も高い議員に届けるという」結びの一文がありますが、ここでも「実現可能性の最も高い議員」の判断基準や選定基準が私にはよくわからないところです。
その前の件では「集まった署名は地域ごとにまとめて、各地区の小選挙区で選出された国会議員に直接陳情する」と単純明快に現職の国会議員を対象としているのに後段では微妙な表現を含んでいるかのような印象を受けました。まるで付帯事項のようでした。

市民の主体的政治参加は民主主義の基本ではありますし、日本に於いては利益誘導政治と戦後民主主義の蜜月時代もあったわけでしょうが、それだけが「民主主義」の全てだとも思えません。普通選挙実施による選挙結果の反映で行われる国会中心の政治が民主主義の道理とはいえ、その議会制民主主義(間接民主主義)だけでは反映しきれないような、首相官邸前や国会前での多種多様な抗議行動やデモなどの“路上の民主主義”もまた、民主主義のひとつの可能性や華だと私などは静かに思っています。
「民主主義」という概念は、それを実現する為には様々な形態と歴史過程の中で試行錯誤と進歩と後退を経ながらも、現在に於いてもなお未完成の理念であると思いますし、依然として人類が未来に於いて実現、獲得すべき実践的努力を含んだ価値や手段だと思います。この「民主主義」という非効率で厄介かもしれない野郎は、人類の叡智で絶えず触発、更新し、私たちの不断の努力を持って追い求め、その成果を絶えず検証していくべき将来に向けた半永久的な動的概念だとさえ私は考えます。
ドイツの思想家、ユルゲン・ハーバーマスの言葉を借りるなら、それは人類史に於ける「未完のプロジェクト」だと思います。
その意味で、今回の署名活動を「民主主義の新たな形」風に彼らと周囲が賞するのを見るにつけては、民主主義の概念の矮小化くらいの感想しか私には感じないのも事実です。

お断りしておきますが、私は既成政党にはなんの期待も幻想もありません(笑)。
どこかの既成政党の党員でもサポーターでも党友の類でも一切ありません。選挙の度に、その時の気分で戦略的投票をしているような根無し草とか無党派層の一人でしかありません。

勿論、自民党の支援者が自らの支持政党の自民党の為に署名活動するのは自由です。
彼らの取り組みで、積年の願いでもあったバイクの高速料金が下がるのであれば大いに結構です。料金半額化という成果はライダー全体に等しく還元されるのですから誰も反対する理由もありません。
それだったら尚の事、「自民党はオートバイ愛好家の味方の政党です。自民党の地元議員を皆さんで応援すれば、一日も早く高速料金が下がりますのでご理解とご協力を」と正々堂々と訴えかければ良い気がします。
それでも私などは昨今の乱暴としか思えない国会運営をしている政党に白紙委任状を与えかねないような投票行動や賛同はしないと思います。
バイクの高速料金が下がるのは歓迎しますが、それで一党独裁で、次から次へと多数決の論理でとんでもない法案が国会を通過するのは勘弁こうむりたいところです。
平和な世の中でなければ安心して趣味のオートバイ遊びもままなりませんもん♪

そもそもオートバイの不公平な高速道路料金問題は1963年の名神高速道路の(部分)開通から発生した問題ともいえるかと思います。
今となっては半世紀以上も過去の話ですから当時の記録も証言も存在しないでしょうし、当時の責任ある立場の当事者の方の中には高齢やご病気で既に他界された方も多数いらっしゃると思いますし、真相は永遠に霧の中ではありますが、二輪界には真偽のほどは定かではありませんが、こんな噂話が存在します。
それは名神高速が開通した時に建設省か運輸省なり道路公団側は当初の予定ではオートバイの走行を考えていなかったんじゃないのかという噂です。それをオートバイメーカー側が「お願いですからオートバイの通行も認めてください。それを許してくれるなら料金は4輪車と同じで構いません」と泣きつく形で懇願したという噂話です。
こういったメーカーの必死の取り組みが苛酷な走行条件を克服する技術面の進歩を生み、世界に誇れる高性能の国産バイクの誕生を生んだのは事実ではありますが、だからといって、もしも最初の梯子掛けが起因して、そこから永いこと不公平な料金制度を生み、そのまま放置したままとしたら無責任な話ではあります。

1963年当時の国産四輪車の性能を考えれば、時速100キロの連続走行ではオーバーヒートを起こす車両もいたでしょうし、高速道路が観光スポットとして弁当片手に見物する方もいたくらいに牧歌的な時代だったそうです。
この時代は現在のオートバイ4メーカー(ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキ)以外にも、山口自転車(ヤマグチエース)や富士重工業(ラビット)、新三菱(シルバービジョン)、東京発動機(トーハツ)、丸正自転車(ライラック)、ブリジストンといったメーカーも小型のオートバイやスクーターを競って製造販売していた時代だったような気がします。戦後の復興期にはそれこそ国内に百社前後のオートバイメーカーの類が雨後の竹の子のごとく乱立したと雑誌で読んだような遠い記憶があります。
私は一介のバイク乗りであって日本の2輪開発の歴史には疎いので、当時、高速道路を走行可能な排気量と性能のオートバイがどのくらい存在したのかは知りませんが、米国製ハーレーのコピー品みたいな戦時中の『陸王』の発展型であったり、1959年デビューのヤマハ『YDS-1』(246cc)や、ホンダ『ドリームCB72』(247cc)、1960年デビューの目黒製作所(後のカワサキ)の『スタミナK1』(497cc)などが活躍していたのかもしれませんね。それでも現在のオートバイの性能や耐久性や安定性とは雲泥の差だったは思いますから、高速道路走行も大変な時代だったとは思います。
2000年まで高速道路に於けるオートバイの制限速度が、レーンの流れにも乗れないような80キロに据え置かれて続けてきたのも、当時のオートバイの性能を考えれば頷ける話ではありますが、その名残りが放置されたままだったような気がしてなりません。

振り返って考えると、戦後は自民党の長期政権だったと思います。
その自民党政権下で随分と長いこと放置され続けてきたのが、バイクの高速料金問題だった気がします。
その自民党が過去の自らの姿勢を反省するとか顧みることなく、ここにきて笑顔で「自民党は皆さんオートバイ愛好家の理解者です」顔をして、高速料金を半額にする取り組みの先頭に立っていますとばかりに振舞う姿に少々気持ち悪ささえ感じています。
彼ら自民党には「過去の総括って姿勢はないのかなぁ?」というのが素朴な感想です。

この料金問題では、旧いバイク乗りなら知っている話ですが、(私とて400ccまでの自動二輪免許を取得したのは1980年頃の大学生時代のことだったと思いますから、それ以前の歴史はよく知りませんが)、1979年か1980年頃に『学生二輪倶楽部連盟』(学二連)という、各大学のバイクサークルの連合体が、当時の「建設省」と「日本道路公団」に公開質問状を提出して署名運動を実施した記憶があります。
私は「学二連」には加盟してはいなかったので詳細はわかりませんが、関東学二連とか中部学二連とか関西学二連とか九州学二連と地域ブロック別に組織化されていたようです。

その公開質問状の内容の骨子は、①高速道路料金の算定根拠。②二輪車と普通車(車両総重量8トン未満かつ最大積載量5トン未満、3車軸以下又は乗車定員29人以下)が同一料金である理由。③一般有料道路では二輪車別枠になっている理由。④一般有料道路で別枠にできて高速道路でできない理由。⑤二輪車の高速道路料金は普通車の半額以下が適当だと思われるがどうか。
だったとされています。
署名運動の限界として、これで料金制度の改善には至らなかったものの、行政側の正式回答を引き摺り出した成果は大きいと思います。
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/761301447364136
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/761915447302736

1980年には、東京・練馬区内のオートバイショップ『茂木モータース』(当時)に集まる若者たちと店主の茂木光男さんを中心にして『二輪を考える会』が結成されました。
このグループはバイクを取りまく様々な不当規制(都心部への250cc以上の深夜乗り入れ規制、一部陸橋の二輪通行規制等)の問題解決に向けて、それをアピールする為のバイクデモを試みますが、当局の「絶対にバイクデモなどやらせない」という姿勢に阻まれてバイクによるデモは実現できませんでした。
それでも彼ら約100名は1981年5月17日、雨の芝公園からヘルメットとレインウェアとブーツ姿で手にプラカード、体にゼッケンを纏い、徒歩でデモに出発していきました。

余談ですが、日本でバイクデモが初めて実現したのは、1985年10月13日の『バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会』による明治公園から日比谷公園までの約200台による走行の時を待たなくてはなりませんでした。
交通安全アピールの「バイクパレード」の許可はあっても、スローガンや主義主張を伴う「バイクデモ」の実現には困難な時代でした。日本国憲法・第21条に明記された「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」も寒々と空しく感じたものです。
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/745692858924995
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/746057775555170
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/756756567818624

この頃、料金問題とは異なりますが、生活道路である「横浜新道」の2輪乗り禁止規制に抗して、わざと(?)ガールフレンドと2輪乗りをして捕まることで、法廷闘争に持ち込むことで問題を世に問うグループもありました。公道レースというわけではありませんが、七夕の日に皇居から北海道までの集団ツーリングを計画していた「キャノンボール」グループ(後の『星を見る会』)への過剰反応した当局の執拗なまでの圧力もあった風に記憶しています。
バイクメーカーや二輪業界の不甲斐なさに失望して、ユーザー自身が色々な立場と場所で
それぞれに叛乱の狼煙を上げ始めていたような1980年代初頭でした。

そして、そういった先人たちの取り組みを踏まえ、とても公正妥当とは言い難いバイクの高速料金体系に対する正面からの「異議申し立て」として提起したのが1983年暮れの『バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会』の結成でした。
署名を集めて嘆願したところで状況は何ら変わらないと踏んで、この問題に正面から切り込むには集団訴訟による法廷という公の場で決着をつけようと考えました。
とはいえ、「料金を下げろ」という裁判も難しいので「不当に徴収した料金を返せ」という訴えで“払い過ぎ料金返還訴訟”という形式で問題を広く可視化することで料金値下げを意図しました。
もちろん、数波に及ぶ千名を越す大原告団は全国から募集したバイク乗りでした。
当時のバイクの料金といったら、2人乗りも禁止されていたので割り勘も出来ず、それでいて普通自動車どころか29人乗りのマイクロバスや総重量8t未満のトラックと同額だったわけですから驚きでした。私たちは「常識の勝利」を目指していました。

▼提訴報道 朝日新聞 1985年3月30日・朝刊
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/744797609014520
▼提訴報道 毎日新聞1985年3月30日・夕刊
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/745295015631446
▼提訴直前報道 東京新聞1985年3月25日・朝刊
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/751205345040413

バイクメーカー、二輪業界団体、政党に頼らないどころか、こういった組織からは支援も歓迎も得られなかった孤立無援の奮戦でしたし、裁判に原告として参加するという非日常性もあって当初に掲げた1万人訴訟には現実的に及ばなかったものの、甚だ不満足な結果ではありましたが、それでもバイクの料金区分を「普通車」から切り離すことに成功し、「軽自動車」枠の新設で、2割程の値下げには届いたことと思います。
ここが蟷螂の斧と酷評されるかもしれませんが、ライディング・ハイの運動の成果と限界だったと思います。私自身も矢も尽き剣も折れ、燃え尽きてしまった感があります。

1990年代後半には2つの署名運動があったことを記憶しています。
両方とも目標として掲げたのは、高速道路上に於けるバイクの80キロ制限速度の撤廃と、2人乗りの解禁でした。
1誌は今回の署名キャンペーンを展開中のハーレー専門誌『VIBES』で、他の1誌は大型排気量専門誌『ビッグバイククルージン』(BBC/スタジオタッククリエイティヴ)でした。私は愛読紙でもあったBBC誌の署名『勝利を我らに!』参加や応援記事を同誌に寄せたり、コピーした署名用紙を重量にして数十キロ程、北海道ツーリングにサイドバッグに満載してキャンプ場でバイク乗りたちに配布したりしていました。

1998年10月11日、静岡県・御殿場の『KWEST』(近藤裕司代表、当時25歳)というオートバイクラブが80キロ速度規制の撤廃を求めて、順法闘争として東名高速を350台で富士川SAから牧之原SAまでの区間を制限速度の時速80キロで集団走行するパフォーマンスが実施され私も参加した記憶があります。この取り組みは当時の『Mr.Bike』誌上の読者投稿で呼びかけられ、この模様は写真週刊誌『フライデー』(1998年10月30日号)の「This Week」コーナー(P82)で取り上げられたり、私も『ビッグバイククルージン』誌に参加レポートを投稿させてもらった記憶があります。

そんな風に、バイクの高速料金問題を巡っては様々な団体の取り組みの歴史が存在します。
そういった過去の経緯や歴史から私たちは学んできた気がします。
ちなみに今回の『二輪高速料金半額化実行委員会』のサイトに、ちょっと過去の経緯に触れた書き込みをしたところ「知りませんでした」という素直なコメントがありました。
どうやら彼らはあまりバイク界のユーザーサイドの闘いには興味もなかったのか知りもしなかった様子でした。
不思議と今回の彼らの署名活動には市民運動的な匂いが感じられないのも最初からの印象でした。高槻青年会議所OBメンバーを中心に発足した会だそうですから、所謂一般的な意味での大衆運動や実行委員会運営の経験も少ないのかもしれません。
まぁ、特定秘密保護法反対の声が国会周辺に鳴り響いた折に、“デモはテロと同じだ”とばかりに不快感を露わにした自民党幹部がいた気がしますが、そういった政党支持者の皆さんにとっては社会的運動は本来は敬遠すべきか嫌悪すべき事柄だとも思えます。

私の持論としては、大衆運動にもダイナミズムは必要だという気がします。
参加者が面白がったり、熱く燃えたりしないことには続きませんし、口コミ等で話題にもならず、共感も生まない気がします。
だからといって署名運動を否定する気は毛頭ありません。
戦後間もない1954年3月1日のビキニ環礁で行われた水爆実験で被ばくしたマグロ漁船「第五福竜丸」事件で、杉並区の主婦を発信源として巻き起こった自発的な原水爆禁止署名運動はネットもSNSも存在しない時代に瞬く間に全国に広がり、翌年までに当時の有権者の半数に迫る3158万筆を集めたと本で読んだ気がします。
一見地味にも思える署名運動も数を集めれば大きな声になった例として記憶しておくべきだと思います。

ライディング・ハイもバイクデモ以前に、東名高速を海老名SAから御殿場SAまで150台で集団走行したり、東京地裁への提訴当日も築地から霞が関まで原告団としてバイクで走行して地裁入りなどの意図的とも思えるパフォーマンスも展開しました。原告団集めのイベントでも世界GPの映画上映をしてみたり、都内で慣れぬパネルディスカッションを催してみたり、長野県と愛知県で「バイクジャンボリー」という集会を催しては地元警察をピリピリさせてきたようです(笑)。
仮にもバイクなんて「危険な乗り物」を駆る一族の末裔ですから、目の前のコーナーを自分なりの力量の範囲で次から次へと憎悪を叩きつけるかのようにクリアーしていく瞬間の血の沸騰するような緊張感や興奮や快感を身体が覚えています。
バイクは自らの精神を解放してくれる素晴らしい乗り物でもあります。

そういえば、本年5月頃だったと思いますが、大阪の『バイクの高速代値下げ隊』(朝倉ひとみ代表)というグループが「バイクの高速代を値下げして欲しい!」と『change.org』というネット署名のキャンペーンサイトで署名活動を始めています。この署名の集約先は二輪業界団体の『日本二輪車普及安全協会(JAPSA)』ということもあり、私も頭数のひとつとして安心して一筆啓上しています。
つまり私も何から何まで他人様がやっておられることにケチをつけたり、反対というわけではなく、私自身が腑に落ちないものには参加しないというだけのことだと思います。

細かいことを言い出すとキリが無いのですが、署名運動を展開中なのに、公式サイトにはリアルタイムの集まった署名数カウンターも8月8日現在まだありません。
どうやら彼らは夏休みを利用してハーレーで2週間の米大陸横断のツーリング中の様子です。
ムーヴメントを牽引するつもりならば、そんな細やかな仕掛けも必要だとは思います。
まして目標を10万名と公言しているわけですから、署名する側や署名した方も「今どのくらいの数か集まったんだろう」と興味を持っているはずです。
まして専門業者にサイトを任せているようですから、コンテンツの追加などは朝飯前の仕事でしょうから、要は大衆運動のセンスの有無だと思います。
今回の署名はハーレー乗りだけを対象としたものでもない筈ですから、サイトにも国産車のバイク乗りの存在を意識したらバイクメーカーを問わずにイメージ写真は使用するのが私の普通の感覚ですが、残念ながらトップページの写真はハーレーだらけです。
ちょっと工夫と努力さえすれば、メーカーを問わないバイク写真を用意して載せられそうな気がしますが、どうもそういった細やかな神経は無いのかもしれません。
大らかといえば大らか、大雑把といえば大雑把かな。
小さいことなど気にしない主義なのかもね。

それと私は議員さんを「■■先生」と先生付けで呼ぶことに日頃から抵抗を感じている一人です。国会議員なんて公務員で公僕だと思っていますから、私たち国民の納めた税金で彼らの高額な給料を払っていることを考えれば、国民の為に働いていてもらっているわけですから、わざわざ「先生」と呼ぶ必要もないと思いますが、彼らはどうも何かと国会議員を「先生」と呼んでいる様子が伺えます。有権者と議員の関係は、もう少し対等な関係でも良いと思います。
この辺も「どうやら俺とは根本的にセンスや趣味が違うかな」と感じて、署名参加スルーを決め込んでいるひとつの理由かもしれません(笑)。「■■さん」で充分だと思います。

どうにも不思議なのは、日本のハーレー乗りの感性です。
ハーレーダヴィドソンという独特の味で人気を集めるバイクで、どうしても私が最初に思い浮かぶイメージがアメリカンニューシネマの代名詞のような映画『イージー☆ライダー』(1969年)で登場するアレの世界です。
私にとっては、とことん「自由」への渇望を掻き立てるイメージのバイクなのです。
少々お値段の張るバイクなので、おいそれと私には手が出ませんが、それでも気にはなる存在のバイクです。強烈な個性と魅力のあるマシンですから、愛され続けるのもわかります。
それに跨る方は、私にはある意味では尊敬と畏敬の対象でもありました。
「自由人じゃなければハーレーは似合わないなぁ~」とばかり思っていました。
ところが、最近は「ハーレーもブームともなると、乗り手も色々と変わってきたんだろうな」と思って眺めています。(関連はありませんが、米大統領選挙の折もトランプ陣営の応援でハーレー愛好家が国旗をつけて登場したような映像を見かけた気がします。保守的な層のハーレー乗りもまた多いのかもしれません)

かつての80キロ速度規制撤廃と2人乗り解禁の抱き合わせ的な変化は、米国からの「市場開放」、「規制緩和」の“外圧”が大きな背景にあったと噂されています。まるで幕末にペリー提督が「黒船」を連ねて開国を迫った「砲艦外交」さえ連想してしまいます。

日本のいびつな免許制度のおかげで、“ナナハン免許”とか“限定解除”とか呼んでいた大型自動二輪免許は「東大に入学するより難しい」とさえ言い合って嘆いていたのが私たち世代でした。
今回の署名活動もハーレー専門誌2誌(VIBESとプライマリー)が積極的にキャンペーン記事を掲載してフォローしています。これから、その傾向は、約30誌くらいあると思われる他のバイク雑誌にも更に波及していくとは思いますが、真っ先に口火を切ったのは勇猛果敢なハーレー専門誌です。
バイクの高速料金が下がることに反対する野暮なバイク乗りは私も含めてそんなにいないとは思いますから、これは誰でも飛びつきやすいシンパシーを呼ぶ話題ですし、署名活動です。
だからといって、そういった大多数のバイク乗りの思いを利用して何か別の目的があったとしたら気にもなりますし注意しなければなりません。
「騙す」とか物騒なことは云いませんし、法的問題はないのでしょうから、“雉も鳴かずば撃たれまい”式の道理で、私も黙って静観していようかとも思いましたが、根が物申す珍しいバイク乗りですから気になったことはついつい素直に口にしてしまう損な性格の私です。一般的にはバイク乗りは寡黙な存在だそうです(笑)。

大前提として、最初っから“自民党ありきの署名活動”にしか私には受け取れませんでした。
それが私の率直な感想でした。
確かに政権政党で1強を誇る自民党のオートバイ議連ですから力もありますし、精力的に活動しているのも事実でしょう。
それでも何か私には引っかかる部分があります。
バイク乗りを新たな「選挙の票田」として掘り起こそうとでも考えているんじゃないのかとさえ思ってしまいます。政治家に選挙時の「1票」の数字としてバイク乗りがカウントされるのも癪な話です。
実際問題としてETCの導入と普及で、これまで「徴収業務の煩雑化とそれに伴う事務経費や人件費の増大」といったような料金を徴収する側の理屈は既に崩壊している気がします。
ですから、このまま放っておいても遠くない将来に於いてバイクの高速料金は公正妥当なものに変わるような期待もあります。与野党を問わず、どの政党のオートバイ議連でもこの問題での考え方は同じだと思いますしね。
このまま料金値下げが実施されれば、それは全て自民党様のおかげという事態になりかねません。そんな筈はないと考えます。それこそ成果の簒奪みたいなものです。
声を大にして叫んでいれば、成果が丸ごと自民党の懐に落ちるわけですから、こんなに美味しい話もないと考えているのだろうと思います。

仮に日本のバイク人口や二輪免許取得者が数百万人いるとして、今回の彼らの署名活動の目標が10万名として、既に1万名という数字も見え始めているのかもしれませんから、そんな数を相手に1人で抵抗しても無意味どころか、世のバイク乗りの全てを敵に回しかねない危うい立場の私ではありますが、それでも「まつろわぬバイク乗り」の1人としては「ちょっと違う気がするから、俺はこの『二輪高速料金半額化実行委員会』の署名活動には参加はしないよ」とだけは言わせてもらいます。まだそれくらいの個人的な態度表明を小さな声でするくらいの自由はこの国にはあるはずですし、自分自身が納得できないことには参加も協力もしないくらいのスタンスの自由は許されているはずです。
とんちんかんで的外れも甚だしい意見であっても、自分の頭で直観的に感じたことは、それが間違っていてもガンガン放っていかないことにはストレスとして溜め込むと精神衛生上からも悪いし、それがブーメランのように戻ってきて己の身に突き刺さるとしてもですかね。
平気で天に唾する愚かな男です(笑)。
反抗や叛乱なんて、常に最初はたった1人からでも起きうることでしょうし、そんなものです(笑)。1人ぼっちの叛乱・・・それもまた悪くないかもね(笑)。

いつか路上で!

【文責】小池延幸(58歳) 自営業  
愛機/カワサキ「ZRX1200 DAEG final edition」←学生時代から数えると通算7台目のカワサキ車です。一貫した「カワサキ党」ですね(笑)。
明治学院大モーターサイクルクラブ(MC)『井戸端会議』初代総長

※FB小池延幸 RIDING HIGH資料編付
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1410441142366412&set=a.1019244211486109.1073741827.100002016187118&type=3&theater
※ブログ 放課後倶楽部
▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.43)
http://bunkasaikibun.hamazo.tv/e7543147.html

≪参照先≫

▼米国産鉄馬専門店「鼓動館」ブログ 二輪高速料金適正化へ向けて
http://blog.livedoor.jp/kodohkan/archives/cat_50054183.html
▼FB 藤岡誉司(鼓動館)
https://www.facebook.com/takashi.fujioka1?fref=ts
▼全国オートバイ協同組合連合会(AJ)
https://www.facebook.com/AutobikeJapan/
▼月刊ハーレーダビットソン専門誌「VIBES(バイブス)」
http://www.vibes-web.com/
▼隔月刊ハーレーダビットソン専門誌「プライマリー」
http://www.e-pub.jp/author/primary
▼オノ・プランニング・オフィス株式会社(政治・選挙の広報に特化した総合企画デザインプロデュース会社)←「鼓動館」のネット署名HP制作依頼先  http://opo.co.jp/

▽日本二輪車普及安全協会(JAPSA) https://www.jmpsa.or.jp/

▽FBバイクの高速代値下げ隊
https://www.facebook.com/kousokudainesagetai

▽ビッグバイククルージン誌
http://www.studio-tac.jp/bike_other/3_index_detail.shtml

▽日本JCライダーズクラブ(JCRS) 公益社団法人・日本青年会議所の支援団体
http://jcijapan-rc.org/

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PS気まぐれなる放談戯言編.

思いつくままにダラダラと何も考えずに書きなぐってしまったので、展開も支離滅裂でお恥ずかしいやら申し訳ないやらのとりとめのない駄文と愚痴の羅列ではありますが、どうか皆さんご勘弁を。お時間のある時にでもご笑読いただければ幸いですが、中身もない他愛ない文章なのに貴重な時間をいただき、最後までお付き合いくださり本当にありがとうございました。お疲れさまでした。海より深く感謝です♪
大長文なのに文面も組み立ても整理もせずに、重複する部分や誤字脱字だらけだとは思いますがどうか死にかけ年寄り爺のバイク乗りの戯言と皆々様の大きな心で笑ってお赦しくださいな。
猛暑続きでとっくに私のお粗末な脳味噌も完全に溶解中です。
とにかく私は性格がクドイのが玉にキズというか致命傷す(笑)。
「なんか変なんだよなぁ~」と思うと、後先のことや損得勘定や周囲の迷惑も顧みずに突き進む愚かな性格なんです。1959年の猪年生まれなので猪突猛進の自爆タイプかも?
こんなことをして遊んでいたら私の短い夏休みが終わってしまいましたとさ(笑)。
それを思うととっても悲しい有様です。
涼しくなったら女房と一緒にバイクで遠乗りでもして平和にバイクと暮らしたい気分の今日この頃かなぁ。
何が楽しくて、自ら進んでこんな面倒なことを書いているのやらです。

1980年代に不公平でしかないバイクの高速料金体系に一矢だけでも報いたいと、裁判闘争にまで持ち込んだ『バイク差別と闘うライディングハイ連絡会』に係わっていた残党の1人の責任として、そんなことも記憶と記録に残しておきたいと思い、現在ヒマを見ては「まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説」として乏しい過去資料をネットに70投ほど誰も期待していないのにセッセッと打ち上げ中?(最近はサボりまくり。目指せ100連投!完成は秋かな?)
俺もとことんヒマで酔狂なバカ野郎だよね(苦笑)。

それにしても、今回の彼らの署名活動にもしもカラクリがあるとしたら、そんなことさえ見抜けないくらいに思われている日本のバイク乗りはとことん小馬鹿にされて嘗められているのかなぁ?

根源的な問題は、国産4メーカーで世界市場の4割を占めるほどのバイク生産王国なのに、バイクを取りまく社会環境だけは相変わらず先進国とは言い難いお寒い現状なんだとも思います。批判的精神のバイクジャーナリズムも殆ど存在していないような有様ですもん。
この国のバイク文化の貧困さも昔と大差ないのかもなぁ~。ますます後退中か?(笑)

今回の署名を担っている彼等は『日本青年会議所』(日本JC)の高槻支部のOBの面々らしいのですが、そういえばJCにはライダーズクラブが昔から存在していまして、昔、バイク雑誌で会長さんの記事を目にしたことがあったり、ツーリング先で地元(三重県の松坂市)のJCのバイク愛好家の方々と交流したこともありましたっけ(笑)。とんでもない目に遭いましたが…(苦笑)。
日本JC自体は会員が3万人もいますし、OBも沢山いるでしょうし、JCのバイククラブも30年以上の歴史はあると思うので、今回の署名集めも彼等JC仲間の伝手で呼び込めば、その家族も含めて一挙に署名も集まりそうです。とはいえ、まだJCライダーズクラブが正式に署名活動に組織だって乗り出した気配は見てとれません。根回しが後手に回っているのか、JC高槻OBグループの単独決起だったのでしょうか。
日本JCには真面目に活動されている方の方が大半なんでしょうが、時々は不祥事を起こしてニュースで話題を撒く組織でもあります。過去に買春事件やセクハラ、強制わいせつ事件とか果ては傷害致死事件とか、なんか酒癖が悪そうでハメを外した品の無い事件が多すぎって印象ですよね。会社経営者の二世とかお坊ちゃん育ちの世間知らずも多いのかなぁ?

そういえば、今回の署名運動を担っている『二輪高速料金半額化実行委員会』は、記者会見をブチ上げて運動に弾みをつけるみたいなことをハーレー専門誌2誌の記事で読んだ記憶があります。
署名運動や物事全般にしても、何事にもタイミングは重要な要素です。
外野からこの署名活動を眺めている私としては「署名サイトの稼働にタイミングを合わせて派手に花火をブチかますんだろうな。少なくともハーレー専門誌2誌は毎号のようにページを割いてバックアップしているし、委員長さんはバイクメーカーや二輪業界団体の重鎮さんとも東京で接触されているようだし、上京しては国会議員の事務所も訪問しているしな。交通安全パレードなんかでは白バイの先導でよくハーレーのオーナーのライオンズクラブとか登場するしな」と興味深く注目していました。
今年1月の実行委員会の立ち上げ時にも記者会見はなく、6月の署名サイトのテスト稼働時にも、その後の正式稼働時にもなかったし、次は1万名とか署名が集まった頃になるのかなぁ?夏から秋にかけてはVIBESミーティングを始め、バイク雑誌やバイク団体の集会(ミーティング)やキャンプやらオートバイイベントも目白押しなので、そういった場での告知宣伝活動もますます盛んにはなるんだと思います。(夏休みを利用して米大陸横断中の署名実行委員会の主要な面々は、この問題の旗を持参してアメリカでも精力的にアピール活動もされている様子です)
http://livedoor.blogimg.jp/kodohkan/imgs/8/b/8bdbda4f.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/kodohkan/imgs/a/0/a0b73639.jpg

大衆運動には流れや潮目や波ってものも多々ありますし影響する気がします。
兵法じゃないけれど「天の時・地の利・人の和(輪)」って要素は無視できないものです。それを敏感に察知して掴まないと勝てる勝負も勝てませんってね。それも運動のセンスなんだよね。

10万単位の署名が集まるとして、これを区割りが変更になった289の小選挙区毎の衆議院議員事務所へ届けるって労力も、一括して監督省庁に提出するのとは大違いで大変といえば大変な作業だよね。集まった署名の選曲区毎の仕分けはPC上のソフトでやるんでしょうから比較的簡単としても、プリントアウトしたり、送ったり、届けたりってコストもかなりかかるんだろうな。289の選挙区数と同じくらいの数の地区リーダーが必要になるわけだしね。それを成し遂げた暁には強力な全国組織になるとは思いますし、署名用紙を届けるだけでも、そのコストの捻出は何処から出るんだろうと他人事ながら心配にもなるよね。将来的にカンパを求めて補助に回すとか、組織として会費を集めて維持するとか、物販等で稼ぐとか、それまでは自腹というか個人の持ち出し頼みなんだろうな。大変そうです。

結構、個人的にショックだった(シビアな現実を突きつけられたというか…)のが、1980年代の“RIDING-HIGH”連絡会による高速料金値下げの集団訴訟や裁判闘争の評価が彼らの今回の発言や文面からは一切感じられなかったというか、そもそも一言も触れられていなかったことはあるよね。つまり何の評価もされていなかったことかなぁ(笑)。既に組織も無く、あれから随分と時間も経ち、バイク乗りの世代交代もあり、多くの人の記憶からも消えてしまって、今や幻影のようなものでしかないのは薄々承知はしていましたが、バイクの高速料金という同じ課題に切り込む新しいグループと聞いたので、てっきり過去の取り組みは踏まえた上での行動だとばかり思っていたら、まったく彼等は過去の経緯は気にも留めていなかったようです。私たちとは世代が違うのかもね。
実は、本年2月下旬にV誌のS編集とは別件で喫茶店で2時間程雑談したり、6月上旬にはP誌の担当編集者宛に、この件でFBでメッセージを送信して開封されていたのは確認しましたし、「鼓動館」側にも彼らのサイトにもカキコミはして返信コメントがあったので、事後的ではあっても過去の“RIDING-HIGH”の存在は彼らに伝えておいたつもりです。
まぁ、既に私たち老兵は蜃気楼や過去の遺物のような存在ではありますが・・・(苦笑)。

今回、まるで「夏休みの宿題」のような読書?感想文を書くにあたって、ハーレー専門誌『VIBES』2017年2月号(P70~71)に掲載された「VIBES REPORT:二輪車高速料金」記事を改めて読み直していました。
大凡、論理的とか理論派タイプの類では結してなく、動物的本能とか直感に頼るタイプの私としては第一印象が大事なんです。
この時の記事で、今回の署名活動の代表の藤岡氏は、自民党の「二輪車問題対策プロジェクトチーム」の国会議員を指して「お金にも票にもならない」ことではあまり動かないと実情を分析しています。
彼の論理を借りれば、つまり国会議員という人種は「お金と票になること」であれば進んで動くということにもなります。私は「お金と票になること」しか考えていないようや輩は政治家だとは思っていませんし、嫌いです(笑)。そんな政治家の性根を肯定した上で、低俗な議員が尻尾を振って喜ぶようなことを、わざわざしてさしあげる気がまったく湧かないのです。
本来は二輪の高速料金体系の抱える問題など興味も関心もない議員に、「もしも選挙ともなれば1票でも欲しいところでしょ?」と痛いところを衝くといいますか、彼らの心をくすぐり、そこに擦り寄るとか、にじり寄るという姿勢や方法論に私的には嫌悪感さえ感じてしまったのかもしれません。
ハーレー専門誌で表現されていた、この「あの手この手を受け入れる柔軟性」というのも事を成す上では大事なことかもしれませんし、これは清濁併せ呑めるタイプの「大人」でなければ出来ない大技なのかもしれませんが、周囲から常に「お前って、いい歳こいて、本当に相変わらず子供みたいなことを平気で言うよな。もっと『大人』になれよ」と批判される身としての「子供」みたいな性格の私としては・・・とても無理っす!(爆笑)
だって、“バイク乗り”なんて、“夏の日の永遠の少年”みたいなもんなんだも~ん♪

今回の署名運動は、年齢制限はあるものの自動二輪車の免許の有無に関係なく誰でも手軽に参加可能な「ひとりひとりのライダーが主役」という広範なカンパニアです。
私が係わってきた1980年代の“RIDING-HIGH連絡会”提起の集団訴訟は、原告に参加する条件として、“現実にバイクで高速道路を走行した経験のある者” が必須の参加条件でした。
それは運動の幅を狭めるものではなく、過去の『学二連』等が実施してきたカンパニアの限界を乗り越えるべく提起した内容でした。
そして、原告団への募集条件が前述した如く、実際にバイクで高速道路を走った者に制限されていましたので、その意味では、ライダー自身の手によって担われる、より主体的な運動だったと思います。
「提訴」という民主主義のルールに乗っ取りながらも、それは非暴力の直接行動だったと思っていますし、高速道路を走行可能な免許とバイクを有していれば、誰でも参加できる大衆的実力闘争でした。
また、法廷闘争と並行して、高速道路を整然と隊列を組み、制限速度を守っての集団走行や集会、時にはサービスエリア内でのチラシ配布、バイクデモの実現など、地味そうな裁判と絡めて合法的な各種パフォーマンスも意識して取り組んできたつもりです。
そういった評価も含めて、TVやラジオ、新聞、雑誌等のあらゆる媒体での紹介が成されたことと思います。バイク専門誌での取り上げよりも、一般のマスメディアでの注目度の方が明らかに高かったくらいです。記憶の範囲では当時のNHKの「ニュースセンター9時」とテレ朝の夕方の報道番組の2つでは密着取材も受けた気がします。新聞も全国紙だけではなく、共同通信を経て地方紙にも配信してもらいました。
評価というのは第三者がして初めて成立する客観的な代物であって、当事者がいくら自画自賛したとしても、それはひとつ間違えば自己満足でしかありません。

『VIBES』誌と並んで、今回の『二輪高速料金半額化実行委員会』の取り組みを積極的に応援している雑誌に、やはりハーレー専門誌『PRIMARYマガジン』があります。
同誌の本年7月号の記事中(P115)に、≪これは、高らかに「主権在民」を謳い上げている政治のシステムを有効的かつ積極的に活用する正当な手段といえよう≫という文言がありました。
確かにその通りだと思います。
それであるなら尚更のことながら、過去の同問題に関連する署名運動や公開質問状や裁判闘争のこともちょっぴりとは評価しても欲しいと寂しく思いました(笑)。
今回の署名は、同誌の説明でも、集まった署名を手に選挙区ごとの地方議員のもとに「陳情」に上がるそうですが、そこに議員という中継ぎ役を挟むようです。ダイレクトに中央関係省庁や大臣に働きかけても良い話を手間暇かけてワンクッション間に地区選出の国会議員を入れるとは300近い膨大な選挙区数に要する労力を計算すると立派な心がけです。
「陳情」とは多少弱いイメージも私などにはあります。
「前向きに善処致します」といった社交辞令で終わってしまっても困りますし、その為に選挙応援にまで駆り出されるのには「えっ、署名だけすれば済む話じゃないの?」と思われる方もいるでしょうし、なんとなく目上の方に頭を下げてお願いするような卑屈な態度や雰囲気が私にはどうにも好きになれません。堂々と「この料金制度は誰が見てもおかしいし間違ってるだろ?いい加減、国会で何とかしろよ」とストレートに言いたい気分なのです。
「陳情」「請願」「嘆願」「要請」「要望」「懇願」「哀訴」「哀願」と似たような意味の言葉は幾つもありますが、そんな悠長な段階ではないと判断して裁判という場に訴えた“RIDING-HIGH”の一人としてはそんな風にも思う次第です。

高校時代、「政治経済」を選択科目とした私は、そこで「議会制民主主義の空洞化」とか「議会制民主主義(間接民主主義)の欺瞞性」なんてことを学んだ記憶があります(笑)。
政治的無関心なのか政治的アパシーなのか、投票率が年々低下気味な我が国で、おまけに選挙制度上の問題なのか、憲法違反の1票の地域的格差やら死票が多い小選挙区制の歪みや低投票率下での極端な選挙結果と本当に国民の意思が正しく反映されているのか疑問もあって、とても現状の選挙制度も含めて、そこに無批判的に乗っかったような運動も百パーセントは肯定的な気分にはなれないのも私です。
“騎馬民族の末裔”かもしれない我らバイク乗りには、もう少し“バイク乗りらしい闘い方”があっても面白いかなとは個人的には思います。

直訳すると“フランスの怒れるライダー連盟”みたいな意味だと思いますが、『FFMC』(Fédération française des motards en colère)のような圧力団体の豪快な活動を拝見すると、西欧型の市民革命を経て封建制を打倒して近代を招いたお国柄の国ですから、民主主義の成熟度や土壌や精神が、明治維新という軍事クーデターみたいなものしか経験していない我が国とは随分違うなと羨ましくなる時があります。
つくづく戦後民主主義って一体何だったんだろうと悩むところです。
『FFMC』の場合、一朝有事とあれば、「いざ鎌倉!」じゃありませんが、フランス全土から巨万のバイク乗りがパリを目指して一斉に進軍を開始するのは有名ですよね。
『二輪高速料金半額化実行委員会』(http://2rinhangaku.jp/)の公式サイトを閲覧していて残念に感じることのひとつがコンテンツの不足です。
先に触れたように、サイトのアクセス数カウンターが無いのはいいとしても、運動の進捗状況を数字でわかりやすく表す集約署名数のカウンターもまだ設置されていないのも残念といえば残念かな。それに「お問い合わせ」のページはあるけれど、どんな問い合わせがあったのかや、それに対する回答などは公開されていないよね。もしかすると私のような素朴な疑問を持っている方が先に彼ら宛に質問メールを送っているかもしれないし、それに関する事務局側の主張も知りたいところですし、そういった事の共有化は、双方向性が保証されていないようなこのサイト上のコンテンツでは現状では無理だよね。
署名数のカウンターもどうせ全国の選挙区毎に仕分けするわけでしょうから、HP上でも一工夫すれば選挙区単位毎の現在の署名数だって表示できる気がします。

加えて、運動の進捗状況としてのニュース(話題)の紹介もされていないよね。
現状では、そういった事柄は委員長の藤岡氏のブログやFB等でフォローされているとはいえ、公式サイトでも「本日、〇〇〇ツーリングクラブ様から、クラブ単位での署名参加連絡がありました」とかの材料は運動の弾みになると思うよね。
公式の署名運動ですから、そろそろ公私の使い分けも必要になってくる段階かもね。アップされる情報が同じであっても、最新情報は署名公式サイトにアップすれば、それだけ注目を集める率も閲覧訪問者も増えると思うしね。
私がそんなことを彼等にサジェスチョンしてどうするって気がしますけどね(笑)。「敵に塩を送る」の例えじゃありませんが(笑)。
まぁ、彼らは今夏、米大陸横断で鋭気を養い、リフレッシュしてそろそろ帰国すると思うので、アッチで溜めたアイデアを秋から一挙に爆発してくれることと思います。
半月も休みがあったら、上京して各バイク雑誌の編集部訪問で働きかけも出来たと思いますしね。署名サイトのコンテンツの見直しや練り直しの会議も十分出来たとも思います。
それにしても正式稼働から一カ月半を経た8月中旬になっても近況報告等がまだ一切ないようなのが公式署名サイトです。

藤岡氏の「鼓動館ブログ」http://blog.livedoor.jp/kodohkan/
の2017年1月13日付「高速二輪車料金半額、実行委員会を」を拝見しましたが、日本のバイク社会史を俯瞰するつもりで書かれたのかとは思いますが、いびつな自動二輪の免許制度の話が殆どで、肝心かなめの料金問題は申し訳程度に最後にちょっと顔を出す程度でガッカリしました。しかも、そこには『学二連』や『バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会』の料金問題での公開質問状や提訴の取り組みには一切触れられることはありませんでしたから、とっても残念というか、過去の経緯とか歴史を踏まえていない気も強くしました。西独大統領ヴァイツゼッカ―による演説『荒野の40年』の一節ではありませんが「過去に目を閉ざす者は、現在に対してもやはり盲目となる」を思い浮かべてしまいました。


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オートバイ専門誌編集部並びにオートバイ関連業界各位
                             2017年8月15日
前略、お忙しいところ失礼します。
これは「手紙」とも、独り言のような「呟き」でもあり、本人的には忘備録みたいな気もする代物です。
今回は「読者投稿」でもなんでもないので、扱い等は一切お構いなくで結構です(笑)。
といっても読み流すにも容易ではないボリュームなので、こんなものにお付き合いくださると、多忙な皆さんの貴重なお時間を奪ってしまいますので、そのままゴミ箱に直行でもまったく構いませんし、先刻承知でもあり覚悟もしております。
とにかく出所不明の「怪文書」の類ではないので、その辺はご理解ください(笑)。

著名人でもなく、オートバイ業界人でもない一介の雑草的バイク乗りに過ぎないような僕には、オートバイに関連する出来事で何か思うところや意見があっても、声を届ける術も場所も限られているので、1ユーザーの声ではありますが、「誰か1人でも届けば、それでもいいや」の思いで投函させてもらいました。
理解は得られないとは思いますが、今回の『VIBES』発の『二輪高速料金半額化実行委員会』署名運動に関して、こんな風に受け止め、感じている偏屈なライダーも日本に1人は存在しているとでもご理解ください。

バイク雑誌業界のことはわかりませんが、今回の署名運動の扱いでも、ハーレー系雑誌と国産バイク系雑誌では扱いに微妙な温度差を1読者として感じていますし、ハーレー系の中でもライバル誌関係の問題でもあるのか扱いに差異を感じたり、この話題が国産バイク系雑誌にも雪崩を打つように一挙に波及するかと思っていたら、そうでもない様子で、それがなかなか不思議で興味深く推移を眺めております。私にはわからない複雑な業界の事情ってものが背景にはあるのでしょうか。雑誌の独自性やカラーの違いってありますからね。

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◎小池延幸 都内在住 58歳 ZRX1200DAEG乗り

※バイクはカワサキ一筋で学生時代のZ400FXに始まり現在で7台目ですが、楽器類は愛用のメインのエレキベースBB1024はヤマハ製。女房はホンダVTR250乗りですが、愛用ギターは3本ともヤマハ製。音楽面では我が家はアンプ類も含めヤマハ党(笑)

≪2017年度 読者投稿欄掲載実績(笑)≫
★隔月誌『道楽』2月発売号(第16号) P100 道コラム
★隔月誌『カワサキバイクマガジン』9月号 P113 「ダブル・リターンズ!」
☆フリーペーパー『R★B』(レッドバロンマガジン)9月1日発行予定(Vol.24)登場予定

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    老いて痩せさらばえた孤狼であったとしても・・・。
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