たまりば

  音楽・バンド 音楽・バンド  清瀬市 清瀬市


「毎日新聞」と「サンデー毎日」に著者インタビューと書評が掲載!必読!



一昨日に読み終えた小説家・木村友祐さんの最新刊『幸福な水夫』の著者インタビューを発見♪読後だけになるほどなるほどと作家さんの想いに納得納得。
木村さんは文学の闘争領域の拡大に爪を研ぐ作家さんの1人だと思います。
5日の「白崎映美&東北6県ろ~るショー!!」の代官山でのライブでも、漫画家のますむらひろしさんやしりあがり寿さんと一緒にトークコーナーでゲスト出演されていて、山形県酒田市の即身仏を見た時の衝撃を爆笑トークで披露してくれました。
翻訳家くぼたのぞみさんの書評と合わせてどうぞ♪



≪出典≫毎日新聞 2018年1月9日付 SUNDAY LIBRARY
著者インタビュー 木村友祐 『幸福な水夫』
自分たちの生活が最初にあるべきでそれをゆずってはいけない
https://mainichi.jp/articles/20180109/org/00m/040/017000c

 本書には、表題作と短編の「突風」、書き下ろしのエッセーを収録している。
「出身地である八戸市に一昨年オープンした『八戸ブックセンター』で、ぼくの小説が本になるまでの過程を展示することになりました。そこで、2010年に書いた『幸福な水夫』をメインにまとめることに。デザイナーの佐藤亜沙美さんが、主に三菱製紙八戸工場でつくられた紙から選んで装丁した、非常に美しい凝った本になりました」
 表題作は、病気で車椅子生活になった父と二人の息子が下北半島の温泉までドライブする、ロードムービー的な作品だ。
「東日本大震災の前に書いたものなので、原子力施設のある地域の場面は抑えた描写になっています。いま書いたらもっと激しいものになっているでしょうね。逆に、東京方面から来たビジネスマンに主人公が激怒する場面は、かなり書き直しています。方言で小説を書きはじめてから『標準語』という表現に違和感がありました。標準とか普通とかいう言葉で人を振り分けることへの懐疑を、ぶつけました」
 何をもって「標準」と言うのか。なぜ地方の人間を切り捨て、東京だけがすべての中心だと思うのか。なぜみんな一緒に生きているとは思えないのか。そのわだかまりは、他人だけでなく自分自身にも向けられる。
「ぼくだって、震災が起こる前は原発の問題を深く考えていませんでした。でも、何も考えずに現状を肯定していると、とんでもない方向に進んでいってしまう。震災後は、いままで通りではいられないという思いから、体制に対する怒りをぶつけるような書き方になりました。こんなに世の中が狂っているなら、文学も狂わなきゃおかしいだろ、という思いです」
 タイトルの由来は、実際に父がかぶっていた帽子に書いてあった言葉だという。
「この作品の父は、体は不自由でもどこかのんきです。哀しみの上のおかしみ。そういう感じが、『幸福な水夫』に象徴されているような気がしたんです」
 衰えを見せる父の一方で、弱々しくても必死で生きようとする猫の様子が描かれている。木村さんのほかの作品でも、猫がよく出てくる。
「ぼくの生活の中で猫の存在が大きいので、どうしても作品に出てきますね(笑)。猫と暮らしていると、当たり前のことですが、人間も生き物なんだと実感します。猫は『自分は自分なんだ』と教えてくれる。国のおかげで生きていると思わされてしまうけれど、本当にそうなのか。自分たちの生活が最初にあるべきで、それをゆずってはいけない。そうしないと、国家や組織が求めるものに安易に応じてしまうのではないでしょうか」
 デフォルメしたつもりの小説が、残酷な現実に追い越されてしまう。こんな時代に、作家としてどんな作品を生み出そうとしているのだろうか。
「たとえば、過去から未来を読み取れるかもしれません。どうしてそうなったのか、現実の根っこを押さえることが必要なんだと思います。世の中への素朴な反応ではない、より深みに潜らせた言葉を探していきます」
(構成・南陀楼綾繁)
-----
木村友祐(きむら・ゆうすけ)
 1970年、青森県生まれ。故郷の八戸を舞台にした『海猫ツリーハウス』でデビュー。著書に『聖地Cs』『イサの氾濫』『野良ビトたちの燃え上がる肖像』がある。八戸ブックセンターの「紙から本ができるまで展」は3月11日まで開催
<サンデー毎日 2018年1月21日号より>

▼翻訳家・詩人 くぼたのぞみさんのブログ
「エスぺランサの部屋」2017年12月30日付
白い濁り湯にひたる愉楽──木村友祐『幸福な水夫』
https://esperanzasroom.blogspot.jp/2017/12/blog-post_30.html

▼『幸福な水夫』木村友祐著(未來社) 
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624601218

※内容紹介
「それにしても、震災前と震災後では、ぼくの書き方はガラリと変わってしまった」。
「幸福な水夫」(2010年発表)、「突風」(2015年発表)の小説2篇と書き下ろしエッセイ「黒丸の眠り、祖父の手紙」を収録。書き方は変わっても、郷里の家族とちいさな命を見つめるまなざしは変わらない。温かな、ときに激しい南部弁の響きに満ちた作品集。
装丁:佐藤亜沙美
挿画:榎本マリコ

※著者について
木村友祐(きむらゆうすけ)
1970年生まれ、青森県八戸市出身。八戸を舞台にした『海猫ツリーハウス』(集英社、2010年)でデビュー。ほかの著書に『聖地Cs』(新潮社、2014年)、『イサの氾濫』(未來社、2016年)、『野良ビトたちの燃え上がる肖像』(新潮社、2016年)がある。2013年、フェスティバル/トーキョー13で初演された演劇プロジェクト「東京ヘテロトピア」(Port Bの高山明氏構成・演出)に参加、東京のアジア系住民の物語を執筆(現在もアプリとなって継続中)。詩人・比較文学者の管啓次郎氏の呼びかけで2014年よりはじまった「鉄犬ヘテロトピア文学賞」の選考委員もつとめる。



▼FB 木村友祐
https://www.facebook.com/yusuke.kimura.794

▼『イサの氾濫』木村友祐著: 未來社 2012年(2014年)
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624601195
▼『聖地Cs』木村友祐:新潮社 2014年
http://www.shinchosha.co.jp/book/336131/
▼『野良ビトたちの燃え上がる肖像』木村友祐:新潮社 2016年
http://www.shinchosha.co.jp/book/336132/
▼『海猫ツリーハウス』木村友祐:集英社 2009年(2010年)
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-771333-6&mode=1

▼八戸ブックセンター
【開設1周年記念ギャラリー展】紙から本ができるまで展
https://8book.jp/bookcenter/1250/

▽スローベース
http://slowbase.net/
▽木村勝一FB
https://www.facebook.com/profile.php?id=100007817821536


  • 同じカテゴリー(日常)の記事画像
    今冬の「武装」はオイラも「ワークマン」参入!(笑)
    やっぱり国内最高気温の地だけあって・・・。
    巨大電気ネズミ?
    巨大電気ネズミ?
    初「ウミガメ食堂」訪問♪
    お財布新調♪
    同じカテゴリー(日常)の記事
     今冬の「武装」はオイラも「ワークマン」参入!(笑) (2018-11-10 22:09)
     やっぱり国内最高気温の地だけあって・・・。 (2018-08-14 14:35)
     巨大電気ネズミ? (2018-08-13 16:10)
     巨大電気ネズミ? (2018-08-13 05:17)
     初「ウミガメ食堂」訪問♪ (2018-08-06 06:31)
     お財布新調♪ (2018-07-06 01:30)

    Posted by 放課後倶楽部♪DX  at 14:50 │Comments(0)日常

    上の画像に書かれている文字を入力して下さい
    <ご注意>
    書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。


    削除
    「毎日新聞」と「サンデー毎日」に著者インタビューと書評が掲載!必読!
      コメント(0)