(日光・丸沼温泉ツーリング その4)
(日光・丸沼温泉ツーリング その4)
文明の光と影。
ここは「負の遺産」だけど大切な教訓と記憶を伝える巨大な装置かな。
廃墟っぽく見えるけど松木川沿いの足尾銅山本山精錬所です。
人影は確認できなかったけれど、安全を示す旗が翻っていたので廃墟ではないと思われます。
高校時代に社会科(選択科目の政治経済だったかなぁ?)の教科書に「足尾鉱毒事件」の記述を見た気がします。
ここに来ると「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」という田中正造の言葉や「民を殺すは国家を殺すなり」のフレーズで有名な衆議院での大演説を思い出します。
日光・丸沼温泉の避暑ツーリングからの帰り路、渡良瀬川沿いに銅(あかがね)街道ことR122を下りながら「田元」交差点で「確か、この道だったよな」と右折して県道250線に入りました。
古い高架をくぐろうとすると、ゴガガガガッとばかりに頭上をけたたましい音をたてて「わたらせ渓谷鉄道」の1両が通過していきました。終点の間藤駅まで可愛らしいレトロな茶色のディーゼル車両を楽しく追っかけました。
この道の先は「銅親水公園」のところで一般の車やバイクは立ち入り禁止になっていて道が途切れています。
江戸時代から続いていた足尾銅山が閉山されたのは今から半世紀近く前の1973年のことですが、付近の山々は煙害(亜硫酸ガス)や酸性雨で草木も生えない禿山と化し、今も植林が続いている関係で通行止めになっているものと思われます。木が枯れれば治水も出来ず、土砂崩れも発生しやすくなります。
昔の松木(まつぎ)村は廃村になっています。森林火災だけなら山の緑が再生しないこともない筈ですが、なかなか思うように再生しないのはやはり何か原因があると考える方が妥当な気がします。
国の重要文化財でもある「古河橋」の袂のトイレで顔を洗って休憩していたら土地の方と思われるにご婦人に「何処から来たの?」と声をかけられました。どうやら実家に帰省された様子です。
先の道が通行止めになっていることに触れると「昔はね、こっちの道にも、あっちの道の先にも鉱山で働く人達の社宅があってね、何千人も住んでいてね、それは賑やかだったのよ。子供の頃は、この道を歩いて私たちも日光や中善寺湖までよく出かけたものなのよ。この道沿いに実家があるから、そこの水道なら冷たい水もあるから飲んでいきなよ。美味しいわよ。この辺も結構と涼しいのよ。夜は窓を開けていれば過ごせるしね」とご親切にもお誘いまで受けました。
今年は明治維新から150年目の節目ということでお祭りムードに浮かれているらしいのですが、近代化というか極端な西洋化の弊害の縮図のひとつをここで見る思いがあります。いわば日本に於ける「公害」の原点みたいな場所ですよね。
下流には肥沃な農地として知られた谷中村(現在の渡良瀬遊水地)もかつては存在しましたが、鉱毒で汚染され最後は土地収用法による強制代執行で村ごと潰された歴史があったはずです。
そういえば三國連太郎さんが田中正造を演じた映画『襤褸(らんる)の旗』(1974年)も学生時代からすっかり再び観る機会を失っているんだよね。
国策の銅山開発と、フクシマのあの苛酷事故との類似性をついつい想起してしまう東京への帰り道でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪バイクリターン後の読者投稿or雑誌登場例≫
★『道楽』No.16(2017年2月16日発売号)P100 「みちコラム」寄稿
★『カワサキバイクマガジン』vol.127(2017年9月号) P113投稿再掲
★『R★B』(レッドバロンマガジン)vol.24(2017年秋号)P22
「走れ!プロフェッショナル」特写記事掲載
★2018年の年賀状が『オートバイ』『カワサキバイクマガジン』『ロードライダー』『Bike JIN』(培倶人) 『ヤングマシン』『ミスターバイクBG』『バイカーズステーション』『OutRider』8誌の3~4月号の読者ページに掲載
★『単車倶楽部』Vol.4(2018年5月号 P94~P96 寄稿掲載
★『道楽』No.23(2018年4月16日発売最終号)特集『道楽キャンプ 愛すべき残党達よ!』P23下段にトピック登場
★『単車倶楽部』2018年6月号 キャンプツーリング特集P25寄稿掲載
★『単車倶楽部』2018年7月号 読者投稿みんなの伊豆VOICE P25
★『MCクラシック』誌 Vol.05(2018年6月号)P139~140 読者の声TALKS投稿掲載
★『ガールズバイカー』2018年8月号 P26 最下段にVTR女房チョコさん登場
★隔月誌『昭和40年男』S40ニュース採用 2018年7月14日付
タメ年が作った「コンテナハウス」に憧れる!
https://www.s40otoko.com/archives/49403
★『単車倶楽部』2018年9月号 みんなのライダースVOICE 投稿掲載P33下段
☆2018年8月末頃?某誌寄稿掲載予定???
文明の光と影。
ここは「負の遺産」だけど大切な教訓と記憶を伝える巨大な装置かな。
廃墟っぽく見えるけど松木川沿いの足尾銅山本山精錬所です。
人影は確認できなかったけれど、安全を示す旗が翻っていたので廃墟ではないと思われます。
高校時代に社会科(選択科目の政治経済だったかなぁ?)の教科書に「足尾鉱毒事件」の記述を見た気がします。
ここに来ると「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」という田中正造の言葉や「民を殺すは国家を殺すなり」のフレーズで有名な衆議院での大演説を思い出します。
日光・丸沼温泉の避暑ツーリングからの帰り路、渡良瀬川沿いに銅(あかがね)街道ことR122を下りながら「田元」交差点で「確か、この道だったよな」と右折して県道250線に入りました。
古い高架をくぐろうとすると、ゴガガガガッとばかりに頭上をけたたましい音をたてて「わたらせ渓谷鉄道」の1両が通過していきました。終点の間藤駅まで可愛らしいレトロな茶色のディーゼル車両を楽しく追っかけました。
この道の先は「銅親水公園」のところで一般の車やバイクは立ち入り禁止になっていて道が途切れています。
江戸時代から続いていた足尾銅山が閉山されたのは今から半世紀近く前の1973年のことですが、付近の山々は煙害(亜硫酸ガス)や酸性雨で草木も生えない禿山と化し、今も植林が続いている関係で通行止めになっているものと思われます。木が枯れれば治水も出来ず、土砂崩れも発生しやすくなります。
昔の松木(まつぎ)村は廃村になっています。森林火災だけなら山の緑が再生しないこともない筈ですが、なかなか思うように再生しないのはやはり何か原因があると考える方が妥当な気がします。
国の重要文化財でもある「古河橋」の袂のトイレで顔を洗って休憩していたら土地の方と思われるにご婦人に「何処から来たの?」と声をかけられました。どうやら実家に帰省された様子です。
先の道が通行止めになっていることに触れると「昔はね、こっちの道にも、あっちの道の先にも鉱山で働く人達の社宅があってね、何千人も住んでいてね、それは賑やかだったのよ。子供の頃は、この道を歩いて私たちも日光や中善寺湖までよく出かけたものなのよ。この道沿いに実家があるから、そこの水道なら冷たい水もあるから飲んでいきなよ。美味しいわよ。この辺も結構と涼しいのよ。夜は窓を開けていれば過ごせるしね」とご親切にもお誘いまで受けました。
今年は明治維新から150年目の節目ということでお祭りムードに浮かれているらしいのですが、近代化というか極端な西洋化の弊害の縮図のひとつをここで見る思いがあります。いわば日本に於ける「公害」の原点みたいな場所ですよね。
下流には肥沃な農地として知られた谷中村(現在の渡良瀬遊水地)もかつては存在しましたが、鉱毒で汚染され最後は土地収用法による強制代執行で村ごと潰された歴史があったはずです。
そういえば三國連太郎さんが田中正造を演じた映画『襤褸(らんる)の旗』(1974年)も学生時代からすっかり再び観る機会を失っているんだよね。
国策の銅山開発と、フクシマのあの苛酷事故との類似性をついつい想起してしまう東京への帰り道でした。
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≪バイクリターン後の読者投稿or雑誌登場例≫
★『道楽』No.16(2017年2月16日発売号)P100 「みちコラム」寄稿
★『カワサキバイクマガジン』vol.127(2017年9月号) P113投稿再掲
★『R★B』(レッドバロンマガジン)vol.24(2017年秋号)P22
「走れ!プロフェッショナル」特写記事掲載
★2018年の年賀状が『オートバイ』『カワサキバイクマガジン』『ロードライダー』『Bike JIN』(培倶人) 『ヤングマシン』『ミスターバイクBG』『バイカーズステーション』『OutRider』8誌の3~4月号の読者ページに掲載
★『単車倶楽部』Vol.4(2018年5月号 P94~P96 寄稿掲載
★『道楽』No.23(2018年4月16日発売最終号)特集『道楽キャンプ 愛すべき残党達よ!』P23下段にトピック登場
★『単車倶楽部』2018年6月号 キャンプツーリング特集P25寄稿掲載
★『単車倶楽部』2018年7月号 読者投稿みんなの伊豆VOICE P25
★『MCクラシック』誌 Vol.05(2018年6月号)P139~140 読者の声TALKS投稿掲載
★『ガールズバイカー』2018年8月号 P26 最下段にVTR女房チョコさん登場
★隔月誌『昭和40年男』S40ニュース採用 2018年7月14日付
タメ年が作った「コンテナハウス」に憧れる!
https://www.s40otoko.com/archives/49403
★『単車倶楽部』2018年9月号 みんなのライダースVOICE 投稿掲載P33下段
☆2018年8月末頃?某誌寄稿掲載予定???
春の陽気に誘われて
果てしなき進撃?
今月14日発売の4月号でも記事が採用されました。
1957年創業の老舗オートバイ用タンクバッグメーカーの公式サイトで私が紹介?
9日(土)開店に向けて公式サイトが公開されたようですよ。
いよいよ今週末の開店だそうですよ♪
果てしなき進撃?
今月14日発売の4月号でも記事が採用されました。
1957年創業の老舗オートバイ用タンクバッグメーカーの公式サイトで私が紹介?
9日(土)開店に向けて公式サイトが公開されたようですよ。
いよいよ今週末の開店だそうですよ♪