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▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.14)


▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.14)

「造反有利」!1980年代、「バイク乗り」自身による大きな「異議申し立て」運動の歴史がこの国でもあった事実をココに刻んでおきたいと思います。



■ド迫力の提訴予告報道!

ガンガンバンバン、シェアしまくってねぇ~♪
あの季節を駆け抜けた≪勇者たち≫の闘いを後世まで日本のバイク乗りの皆さんの記憶に刻んでいて欲しいな♪
彼らの挑戦がなければ、きっとバイクの料金は今も普通自動車と同じだったことでしょう。

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【出典】東京新聞 
1985年(昭和60年)3月25日(月曜日)朝刊

【タイトル/見出し】
ライダー高速闘争GO/第1陣800人30日に提訴/『料金の半額返せ』/道路公団など相手どり/『乗用車と同じでは不公平』

【リード】
「2人乗りが禁止されているオートバイが、29人乗りのマイクロバスと同じ高速道路料金をとられるのはおかしい」と、約八百人のライダーが日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団の三者を相手取って、支払った料金の半額の返還を求める不当利得返還の訴えを三十日午前、東京地裁に起こす。原告数が八百人もの集団訴訟は極めて異例で、全国のバイク・マニアの強い関心を呼びそうだ。

【本文】
訴えを起こすのは、北海道から九州までのライダー。年齢は二十歳から六十歳。職業も会社員や公務員のほか、映画監督、僧りょ、医師、弁護士、カメラマン、デザイナー、プロのライダー、そして在日英国人まで多種多様。バイクに対する偏見をなくすことを目的とする「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」(小池延幸事務局長)が昨年1月から、サービスエリアや各種集会で募った人々だ。
訴えによると、バイクは高速道路では二人乗りが禁止されているうえ、最高速度も八十キロに制限されている。しかし料金は、総重量八トン未満の貨物車、定員二十九人のマイクロバスや乗用車と同じ「普通車」の扱い。
これは、車軸重量の四乗に比例するといわれる道路の損傷度、運行利益などを考えても不当であり、道路公団は少なくとも半分は不当利得として原告に返すべき----としている。
 請求金額は、一人二百円から二万円ぐらいまでで、総額では六十万円ぐらいになる。
 原告の一人、映画監督の高橋伴明さんは「バイクは車重も軽いし一人しか乗せないので普通車扱いになるのはおかしい。しかもこの料金体系の背後にはオートバイに対する社会的偏見があるような気がするので提訴に踏み切った」と語る。
 原告らの訴訟代理人、大津卓滋弁護士は「さらに原告を募って近く第二次提訴をしたい。原告になりたい人は、ぜひ連絡してほしい」といっており、今後“バイク・パワー”はグンと高まりそうだ。
   ×        ×
ライディング・ハイ連絡会=東京都品川区■■■■■■■■■、電話03(■■■)■■■■

【写真キャプション】
「マイクロバスと高速料金が同じなんて」とライダーが異例の集団訴訟。さて、どんな裁きが……。

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これは記念すべき84年3月30日の提訴5日前の告知を兼ねた新聞記事です。
社会面のトップ記事扱いですから大したものですし、新聞社の英断にも感謝かな。中日新聞社系の東京新聞は今でもリベラルな紙面作りでは間違いなくトップですからね。

この記事で特筆すべきことは「道路の損傷度」が「車軸重量の4乗に比例する」という鋭い指摘です。この問題点に触れた新聞記事はこれが最初だったかもね。
これまで公団側は「トラックもバイクも道路を傷めることでは同じ」みたいな大嘘を平気で公言していた気がしますからね。あいつらって本当に嘘つきで糞だったわ(笑)。

この訴訟を引き受けたくれた大津弁護士自身もバイク乗りで、僕は大津さんのエッセイや論文、バイク絡みで担当された事件記事の中で当時の『ミスター・バイク誌』で何度となくお名前を拝見していて以前から深い興味と関心を持っていました。とにかく豪快で不敵なイメージがありました。そんな事情もあって、ある時思い立って手紙で連絡したところ「時間とれる?今日、西新橋の俺の事務所に顔出せる?」と電話をいただき、それがご縁となりました。当時、僕が24歳で大津さんは35歳くらいだと思いますから頼れる兄貴みたいな感じでした。

あの頃、大津先生はホンダの“やかんタンク”の「ホーク2」で“バブバブ”いわせて首都高のコーナーに威勢よく突っ込んではクリアーしてカッ飛んでいました。僕はZ400FXでしたが技量的に完敗でした(笑)。とてもとても追いつかないのです(笑)。
ライディング・ハイの弁護団にはカワサキのZ400GP乗りのM先生もいらっしゃいました。バイク乗りによる弁護団ってのは互いに
気心も知れて心強いばかりでした。
僕らは親しみを込めてよく大津先生のことを「悪魔の弁護士」と呼んでいましたが、これは「悪魔のように頭が切れる」という意味でした。会議や雑談などしていると、どこからそんな奇抜で柔軟で豊かで笑えるとんでもない発想が飛び出るものかといつも舌を巻いていました。あの御仁は化け物でした(笑)。

【文責】小池延幸(58)/ZRX1200 DAEG
明治学院大MC『井戸端会議』初代総長

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  • ▽まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その5)


    ▽まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その5)



    ■時代は“ショッキング・ピンク”だったのさ♪

    1985年8月17~18日にかけて愛知県渥美半島で開催されたのが、同年3月30日にバイクの高速料金を下げる為に集団訴訟という実力行使(?)に討って出た「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」主催の第2回目の「バイク・ジャンボリー1985」でした。
    その時の記念ステッカーがショッキングピンクと黒の組み合わせのコレです(笑)。

    当時、このカラーリングは某「KISS」レーシングチームも採用していた組み合わせだよね(笑)。
    確かに流行っていた色だと思うし、何よりもコントラストのインパクトが大でした。
    やること成すことがとにかく派手好きな“ライディング・ハイ”にピッタリ(^^♪

    そんなわけで、同色は僕らのイメージカラーとして文句なしで1発で会議で決定!
    貧乏が自慢の団体だけに腕章というか目印代わりに、ショッピングピンクの布地を買ってきて適当なサイズに切り裂いて、バイクデモや集会時に腕や足に巻きつけていた記憶があります。
    ちなみに僕はGPZ400にショートの旗棒を装着していたので派手なその色の旗を翻しておりましたとさ(笑)。
    実際、バイクも艶消しブラックに、ショッキングピンクのカッティングシートでデコレーションしていたしね(笑)。
    悪趣味の権化としか思えないけどね(笑)。

    【文責】小池延幸(58)/ZRX1200 DAEG
    明治学院大MC『井戸端会議』初代総長

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  • ▽まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その4)


    ▽まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その4)



    ■第1回「バイクジャンボリー1984」開催当時の趣意書公開!

    【出典】
    第1回 バイク・ジャンボリー趣意書
    【タイトル】
    流動を始めた俺達の環境 8月の蓼科に創造の第1歩を!

    【本文】
    1984年の幕開けは「多摩川・河川敷」をめぐる自然保護団体とライダーのトラブルを扱った「モトクロス族ひどい」の衝撃的な新聞報道で始まりました。
    走る場所を求めて河川敷に追い込まれ更にそこまでも社会とのあつれきで崖っぷちまで追いつめられつつある私達……。
    多摩川の一件は全国各地の河川敷の利用方法をめぐる問題の一例にすぎません。同様の問題としてバイク進入禁止を打ち出す林道も出ています。峠の「サーキット族」と呼ばれる症候群も単なる事故の多発、死者の続出や「筑波パープル・ライン」のバイク締め出し等のレベルを越えて、地域住民との摩擦の極限現象として去る5月24日深夜、都内・葛飾区水元公園内で発生した「死のワナ・路上ロープ」事件といった「殺人」という、不幸な事態にまでエスカレートしてしまいました。

    「走る場所がない!」「サーキットのスポーツ走行も満杯なんだ!」
    そんな切実な叫びにも似た声をよく耳にします。しかし、今それだけではだめなことに私達は気づきつつあります。愚痴を乗り越え自分達の事は自分達の手で解決していかねばならないことを。

    この間の事件をひとつの教訓に前向きな仲間達が自主的に「バイク・パーク」や「バイク村」建設に着手したりして自前のモトクロス、トライアル場の確保に動いています。理不尽な事に筋を通そうと高校生への実質免許取り上げの「3無い・4無い運動」へ切り込んでいるグループもあれば、普通車と同じ料金をむしりとる現行の高速道路料金体系に一矢を報わんと現在私達「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」は「1万人・払い過ぎ高速料金返還訴訟」という集団訴訟を準備し活動を開始しています。

    確かに様々な課題はあるでしょう。
    がしかし、様々な具体的な取り組みが今複雑に反響・共鳴する中で相互に刺激され全体としても活性化し私達を取り巻く状況も流動を開始しています。

    そんな様々な思いを持った全国に散らばる2輪団体・グループ・ライダーの一大・大同団結のモニュメントの場として又、多くの仲間が可能な限り一堂に集まり、個々の問題意識を持ち寄り、発表・報告・交流・討論しあうなかから、日本のライダーの明日を模索しあえるような、そんな“場”としての第1回「バイク・ジャンボリー」実行委員会への参加・賛同・協力を呼びかける次第です。

    バイク・メーカーや行政主導型の集まりではなく、一人一人のライダーの声を集め、真に反映できるようなライダーの集合体、そう、あのフランスの『F.F.M.C』(フランス怒りのオートバイ連盟)のダイナミックにして創意溢れる運動に学び、バイクライフ発展途上国・日本の汚名返上を賭け、日本に於けるひとつの流れを創出しようではありませんか。

    日本のバイク・ルネッサンスに向けて大胆にして壮大な一歩を共に踏み出そう!

    1984年8月1日
    第一回 バイク・ジャンボリー実行委員会

    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

    う~ん、一体誰が書いた文章なのだろう。
    30数年ぶりに読み返してみたのですが、このクドさと稚拙さはどう考えても俺だよな、俺としか思えない(笑)。
    24歳の俺の文章を58歳になったばかりの俺が読んでいるわけだが、それにしても今よりはかなり酷い(あんまり変わってないとも云えるかもしれんが……とほほっ)。
    青臭いのは年齢のせいもあるが、それは若さ故の未熟さとでも受け止めておこう。
    中学や高校の時の卒業文集を読んだ気分に近い赤面モノの気恥ずかしさはあるが、当時、フランスで結成された「FFMC」というバイク乗りの圧力団体を意識していたことはわかった。

    あれから30余年の時が経過したというのに「フランス革命」のような西欧型の市民革命を経験していない我が国では、残念なことに未だに民主主義が未成熟のままらしく、相変わらず「バイク乗りの・バイク乗りによる・バイク乗りの為の組織」が存在していないのが現状だろう。
    時代は「我々が」とか「私達は」の「WE」から、「I」の個の発想や自立へとシフトしているのだが、乱立し孤立する「個」が大多数なのかなかなか大きなウネりを期待できそうもないような気がしてならない。
    私のような年寄りはついつい悲観的になりがちだ(苦笑)。

    1984年のことなので、文中に都内葛飾区の水元公園で発生した殺人事件に触れた箇所がありました。
    「暴走族」なのか「ローリング族」なのかも定かではありませんが、近隣住民から深夜の騒音の苦情も出ていた場所だそうです。
    被害に遭われた高校生が実際に暴走族やローリング族に属していたのかも今となっては僕にはわかりません。でも、彼が公園内に張られたロープに引っかかって転倒死されたことは事実です。犯人の目的が暴走族グループ間の対立が背景にあったのか、騒音に業を煮やした住民とかなのか、それとも愉快犯や軽いイタズラ目的だったのかも未だに犯人や犯行グループが検挙されたとは記憶にはないので不明です。理由はともあれ痛ましい事故でしたし、ショッキングな事件でした。

    当時、僕達は大学脇の国道1号線の歩道上にバイクを駐車していたせいで、誰かに「邪魔だ。タイヤに穴を明けてパンクさせてやる」的な張り紙をされた記憶があります。車椅子の方も含めて近隣の歩行者の通行を妨害するのは心苦しいことなので大学側との「駐輪場確保とバイク通学権」を求めて近隣住民の方も含めて交渉を急ぐとともに、駐車マナーの向上の為に歩道に出て日々のバイク通学者の実態調査も兼ねて駐車マナー向上の指導をしていた気がします。
    もっとも、ただでさえ狭い歩道を所轄署か大学当局の要請で建設省が乗り出してきて、そこにバイクを停めさせないようにバリケードを設置して歩道の半分を占拠していたのが余計に通行者とのトラブルを招いていた気もしますけどね。水元公園のロープ殺人事件でふとそんなことも思い出しました。

    話を“バイク・ジャンボリー1984”に戻すと、初回の参加団体には、バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会、茂木モータース、R.C.M、中部学二連、チームテラサキ、明治学院大学2輪通学者・井戸端会議などの名前が確認されます。
    ささやかながらも、横結と横断のバイク乗りたちの連携の萌芽が見られた気がしています。

    写真は当時のライディングハイ連絡会の当時の事務局スタッフの集合写真です。
    84年5月の東名~御殿場間の120台による集団走行の時かな。明治学院大の「井戸端会議」と「シェルター・ピープル」関係の初期メンバーが・・・数えていくと約20人強・・・う~ん、22名くらいはいるかも(笑)。

    【文責】小池延幸(58)/ZRX1200 DAEG
    明治学院大MC『井戸端会議』初代総長

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  • ▽まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その3)


    ▽まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その3)

    かつてバイク乗り自身による叛乱の季節がありました。



    ■心のスロットルを開けろ!怒りの雄叫びのエグゾーストノートを響かせろ!

    これは高速道路料金の値下げを求めて集団訴訟を実施した「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」が1984年8月末に長野県茅野市蓼科高原で開催した集会「バイク・ジャンボリー」の初回ステッカーです。

    30年以上も前のステッカーは僕の場合は愛用のエレキベースの裏に今もしっかりと貼って残っておりました(笑)。
    同集会のことの詳細は下記の過去ログの≪Vol.09≫でね(^^♪

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    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.08)→「オートバイ」誌インタビュー
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    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.09)→バイクジャンボリー1984
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/748209398673341
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.10)→朝日ジャーナル
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/748817658612515
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.11)→サンケイ新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/749295718564709
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.12)→週刊プレイボーイ
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/749576798536601

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    ▽まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その1)→会員証ステッカー
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/749295648564716
    ▽まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その2)→茂木モータース
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/750413231786291






  • ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.13)


    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.13)

    昔々、「バイク乗り」たちの“怒りの叛乱”
    劇がこの国でもありました・・・。



    ■バイク乗りでもある新聞記者さんが取材してくれたよ♪

    1990年代まで徳間書店は新聞を持っていました。『東京タイムズ』という東京の地方紙です。その時、熱心に取材をしてくれた記者がMさんでした。それもその筈、彼はZ400FX(500か550だったような気もしてきたなぁ~)を駆るバイク乗りでした。曖昧な記憶では紺色っぽい気もしますが、ライディング・ハイが東名高速を集団走行した時もバイクの群れを追い抜いては先でカメラを構えていたと思います。たまたま皇居付近を走っていた時に、カッ飛んでいく彼の姿を見かけたこともありました。
    そのMさんとそれから20数年後にあるバイク雑誌の創刊準備で偶然にも再会することになるとは思いませんでしたが…(笑)。
    人生とはわからぬものです。面白いというか…。その時は出版社の社長さんに「今度、小池くんと組む編集長を紹介するから」と引き合わせてもらったのですが、お互い「あれ?あらら。あの時の!」となり、社長さんが「何だ君達、知り合いだったの?」と不思議そうな顔をしていました(笑)。

    前回の投稿で茂木光男さんも似たようなことを仰っていたのですが、権利や自由なんてものは自らの手で闘い勝ち取らなければ意味はないわけで、誰かから与えられたとしたらそんなものは簡単に手放してしまう気がします。

    歴史に「if」は禁物でしょうが、あの時に一挙に1万人の原告団が形成されていたら、人数の臨界点を越えた運動は一挙に1万人どころか巨大なムーヴメントや社会現象としてとんでもない数の前代未聞のマンモス訴訟として記録されていたかもね(笑)。
    原告ですから当然ながら裁判の傍聴だってしたいですしょうし、整理券による抽選なんてセコイことは止めて「原告なんですから出廷する権利はあるでしょうから、裁判長、ここはひとつお隣の日比谷野音でも借りて“青空法廷”で裁判やりませんか?幸い、天気も良さそうですし」と僕のことですから意味不明のことを言い出したかもね(笑)。もしもそんなことが実現したら痛快でしょ?(笑)
    「軽く決めたいですね」と軽口たたいていたのは、そんな夢想だったような気がします。
    高速道路問題はあくまで最初の突破口と当時は位置付けしていたのですから、早く次の課題にも着手したかったんだろうな。さすがに
    読みは甘かったけどね(笑)。

    一匹狼を地で往くバイク乗りは多いので、群れることを生理的に嫌悪する傾向もありますが、「群狼」じゃないけど狼だって群れで狩りもしますし、必要とあらば必要な場所とタイミングで結集して、面倒っちいことも一挙力でカタつけて、「またね♪」と再会の言葉を交わして去っていくってスタイルは僕はお洒落でクールな気がして個人的には好きだな。
    さながら「水滸伝」の“梁山泊軍”みたいじゃん♪
    悪い奴が再び世に出てきたら俺達はまた集まって闘いを挑むぞ的なね。

    ちなみに小生昨日で58歳になりましたとさ。最近は「アラ還」って云うの?
    幼稚園時代の古里の幼馴染からそんなメールが届きました。

    【文責】小池延幸(58)/ZRX1200 DAEG
    明治学院大MC『井戸端会議』初代総長

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    【出典】東京タイムズ
    2014年 掲載月日不明(笑) ずーむあっぷ
    首都圏住民の声⑧

    【タイトル】
    バイクの権利守れ/高い高速料金訴訟する/車と比較し差別が多い

    【本文】
     米映画「大脱走」で故スティーブ・マックィーンが見せてくれたオートバイのライディング・テクニック。同じ米映画「イージー・ライダー」でピーター・フォンダが演じた自由気ままなオートバイ旅行。
     たいていのライダーは「風に吹かれて突っ走る快感がたまらない」という。運輸省によると現在、日本のオートバイ保有台数は約二千万台。つまり日本人の五人に一人がオートバイを利用している。オートバイが普及し始めたのは戦後だ。初め、“単車”の愛称があった。そして1960年代、単車に乗った若者
    たちを“カミナリ族”と言った。さらに1970年代、悪名高き“暴走族”が登場した。徒党を組み、皆でわいわい、ガヤガヤ騒ぐのは時代を問わず若者の常だ。だが、暴走族の登場でライダーのイメージは低下した。大通りのコンクリート壁やへいにスプレーで「〇X参上!」などと書き散らし、集団で夜中まで騒ぎまくった。「ブラック・エンペラー」「毘沙門天」「鼠小僧」…。昭和五十四年の道路交通法改正で暴走族もある程度“鎮圧”されたが、ライダーのイメージアップはなっていない。しかし、大半のライダーは、あのマックィ―ン、あるいはピーター・フォンダのようにカッコ良くイージー・ライダーしたいと思っている。
     「車と比較し、オートバイに対する差別と偏見が強過ぎます。高速道路料金は車と同じで、二百五十㏄以上のバイクの都心部への深夜乗り入れ禁止、一部陸橋、地下道の通行禁止規制など問題がいっぱいですよ」というのは「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」の小池延幸事務局長。
     「大体、世間の人は若い人がバイクに乗っているとすぐに暴走族と決めつけますが大半は違うんですよ。僕は暴走族と言われても全然、気にしませんが、腹が立つのは、やはり高速料金ですね。二人乗りを禁止して、何で車と同じ料金なんですか。全国のライダーが皆、怒っていますから高速道路公団などを相手に料金が高いぞという裁判を起こすことにしました。ライダー1万人の原告団結成を目指し運動中です。現在、五百人ですが千人集まったら開始です。ライダー弁護団も付いてますからわれわれの勝ちです。軽く決めたいですね」(小池事務局長)。1万人の原告団が実現すると民事裁判史上、画期的な出来事だ。原告団には訴訟費用と雑費を含め千二百円で加われる。
     「人数が多いほどいいですから“暴走族”
    の人でも構いません、ヨロシク!。」
            ――――おわり

    【写真キャプション】
    高速道路料金をめぐって1万人の集団訴訟を準備中の「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」の小池事務局長

    ≪脚注≫
    【バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会】
    オートバイの好きな学生、会社員、弁護士、雑誌編集者、主婦などが集まって五十八年十一月に結成。会員七十人。バイクに対する差別、不当規制の撤廃を究極の目的に、その第一弾として不公平な高速料金の是正するため集団訴訟を準備中。そのため全国のライダーに一万人の原告団結成を呼びかけている。(以下省略)

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    ≪参考≫『百騎百景』投稿先過去まとめ!
    お時間のある時にでもよろしくね♪
    お気に召したらシェアして皆さんの記録と記憶に残していただければ尚嬉しいな♪

    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.01)
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/743835959110685
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.02)→結成報告/読売新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/744155279078753
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.03)→第1波提訴報道/朝日新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/744797609014520
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.04)→第1波提訴報道/毎日新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/745295015631446
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.05)→日本初のバイクデモ/東京タイムズ
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/745692858924995
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.06)→日本初のバイクデモ/毎日新聞コラム
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/746057775555170
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.07)→東名高速集団走行会?
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/746966162130998
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.08)→「オートバイ」誌インタビュー
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/747943218699959
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.09)→バイクジャンボリー1984
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/748209398673341
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.10)→朝日ジャーナル
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/748817658612515
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.11)→サンケイ新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/749295718564709
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.12)→週刊プレイボーイ
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    ▽まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その1)→会員証ステッカー
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    ▽まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その2)→茂木モータース
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  • ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その2)


    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その2)

    80年代のバイク乗りたちの抵抗の歴史・・・。



    ■東京・練馬には『茂木モータース』と『2輪を考える会』あり!

    2008年8月28日に惜しまれながらもこの世を去られたマンガ家、広井てつおさんの“自選ベスト集”『W1(ダブワン)ララバイ』(少年画報社)といえば収録作品の『キャノンボールに乾杯!』(1983年8月「ミスター・バイク」誌掲載)を想起される方は多いと思います。1982年7月7日、皇居~北海道・屈斜路湖間1400キロで行われた日本初の非合法(?)公道レース(?)と翌年のその辺の事情を描いたアレといえばピンと来る向きのロートル世代もきっといるはずです。
    その『W1(ダブワン)ララバイ』のラストを飾るのは『SINCE1932~あるバイク屋の親父の自伝』です。
    この1983年の作品は、1981年に出版され茂木光男著『バイク讃歌』(PMC出版)を下敷きにしたものです。

    僕はこの『バイク讃歌』を何処かのバイク雑誌の書評か情報コーナーで見て買った記憶があります。
    バイク乗りの間では時代毎世代毎に“バイブル”と呼ばれる心の中の大切な1冊が必ず存在すると思います。
    それは中沖満さんの『ぼくのキラキラ星 ~オートバイと仲間達と』や、浮谷東次郎さんの『がむしゃら1500キロ』とか、『ケンタウロスの伝説』(オサム/御厨さと美)であったり、『暁のキックスタート』(斎藤純)であったり、『キリン』(東本昌平)であったり、片岡義男さんの作品群であったりと人それぞれだと思います。
    僕にとっては茂木光男さんのこの本は、間違いなく≪教科書≫とも呼ぶべき貴重な1冊との出会いでした。

    こんな言い方は失礼を承知で申し上げるのですが、一介の町のバイク屋のおやっさんの本としては桁外れに凄い見識と深い洞察と冷静な分析に満ち溢れていて、その辺のバイク・ジャーナリストを自称するハンパな連中だったら尻を丸めて逃げ出すだけの内容が詰まっていました。そして、それを身を持って経験、実践されてきた“言葉の重み”というものは真似できないだけに更に言葉にリアルな重さがあります。
    多感な時期に戦争と敗戦を経験された昭和一桁世代の筋の通り方は僕ら甘ったれな戦後世代とは違いますね。

    その茂木さんが当時(1985年)“ライディング・ハイ”に寄せてくださった貴重な一文と合わせて、茂木さん渾身の力作にして“バイク界の名著”『バイク讃歌~いつもバイクと友だちだった そして今、若いライダーの未来は』の目次を記しておきます。
    その目次からだけでも、この本が戦後のバイク史を1バイク屋の経営者の視線から俯瞰したものであることや、“生の証言”であることが存分に伝わることと思います。
    もしてお近くの公共図書館や大学の図書館や古本屋でこの本を見つけたらバイク乗りなら是非読んでみて貰いたい1冊です。

    最高学府に学ぶ学生さんなら、この本を叩き台にして、「戦後日本経済の発展とモータリゼーションの普及の中でのモーターサイクルの置かれた現状」的な卒論が何本でも書けると思いますよ。それだけのヒントと視点が散りばめられた稀有な1冊です。

    無骨で頑固な職人気質イメージのある茂木さんなのですが、これが片岡義男さんの小説もビックリというくらいに詩的でロマンチストで類まれな文才と表現力に恵まれた方でもあります。

    「まえがき」冒頭にこんな一節があります。

    「バイクに乗って走る。焼けたアスファルトロードに、どこまでも続くハイウェイに、見知らぬ峠道に、フラッシュバックする風景。一瞬のときめきと、思い出の楽しさ、ライダーの熱い想いを誰かに伝えようとする時、どうにもならないもどかしさを感じる。だからライダーは、みな寡黙だ。」

    この文章のテンポの良さも素晴らしいのですが、これはご本人がある意味「詩人」でなければ書けない気がします。
    しかも茂木さんは詩人であると同時に「哲学者」でもある気がします。
    本のまえがきには「バイクの存在価値とは何か」という問いかけが投げかけられています。恐らく、この本の主題のひとつだと思います。いきなり「バイクのレゾンデートル(存在意味)」なのですから読む方も舌を巻くというかビビります。これは正座して姿勢を正して読まないといけないくらいの気持ちになります。
    バイクブームの後退による昨今の国内市場の縮小も僕らバイク乗りだけの責任ではなく、手を打てなかったのか方策を見いだせなかったメーカーや2輪販売業界やバイクジャーナリズムへの責任にも茂木さんは厳しく言及もしています。茂木さんの素晴らしいところは、批判と同時に未来への可能性として「高度の趣味性」としての「人間にいちばん近い乗り物」としてのバイクの魅力も提言として語っているところです。
    とにかくこの前書きからして名文なのです。

    この本には「茂木光男語録」とでも呼ぶべきバイク乗りにとって必要だと思われる格言めいたフレーズがいっぱいありました。
    例えば「高性能マシンをコントロールし得るかどうかは、人間の肉体の問題ではなく、精神の問題である」という一節がありました。
    これは個々人の技量の問題だけではなく、「高性能であることは、即危険」とばかりに馬力規制(自主規制も含めて)をする行政やメーカーに対しての鋭い批判の意味や、ライダー自身の自制心の話題へともつながっていました。学生だった僕はこの本を読みながら随分と「なるほどね」と考えさせられたものです。
    茂木さん自身に“茂木さんなりの哲学”と確信がなければ書けなかったはずです。それも経験に裏打ちされた生きた哲学なり思想ですから敵いません。
    そして茂木さんとお店に集まる常連さんたちを中心に1980年の頃だと思いますが『2輪を考える会』が形成されてくことになります。
    そして同会は「バイクデモ」実現に向けても奔走努力を重ねていきます。

    “あの頃”の東京界隈って、「法律が俺と彼女の仲を裂く」とばかりに横浜の『MCケンタウロス』さんが横浜新道2人乗り強行突破作戦でわざとおまわりさんに捕まって法廷闘争に持ち込み問題を可視化していたり、東京・中野のアンティックなブリキトーイが飾ってあった気がする喫茶店「coty」界隈ではMCゾディアックさんの姿を目にしたり、前述の『2輪を考える会』が東京・練馬に存在して気を吐いていたり、合法と非合法の狭間で公道レース『キャノンボール』が実施されたり、港区白金の我が大学では「バイクの通学権を認めろ」と『2輪通学者・井戸端会議』が地域住民も巻き込みながら抵抗を続けて、校則の撤廃とバイク駐輪場の確保をしたりと、それぞれの集団が別個ながらも果敢に怪しく蠢いては抵抗していた群雄割拠の元気な季節だった気がします。
    別個に並んで同時に撃つみたいな騒がしい感じでしたね。

    「茂木モータース」は現在はありませんが、まだあの辺に大きな陸橋があって、練馬駅方向から豊島園通りのS字カーブの先の右手にあったような微かな記憶があります。
    お世話になりながら茂木さんや『2輪を考える会』の皆さんには、今日までお礼もいえばに誠に申し訳ないかぎりではありますが、どうかお許しください。

    1冊の本との出会いって時に本当に大きなことがあります。僕は茂木さんの『バイク讃歌』から今も多くのことを学ばせてもらった気がしています。
    最近は、こんな風に義憤で顧客と一緒に親身になって悩んで考えこんでくれたり、一緒に立ち上がってくれるような気骨のある昔ながらの職人気質で地域と密着した町中のバイク屋さんもオヤジさんも量販店の登場で減ったのかもね。

    今日は小生の58歳のお誕生日らしいのですが、素晴らしい天気なのにバイクにも乗らず書斎でこんなことを綴っています(苦笑)。
    僕の中では、それもまた1人のバイク乗りとしては大切なことだと考えているからかなぁ。こうやって昔の残っていたコピー資料を「写経」よろしく一文字一文字書き起こ(打ち込み?)していると、改めてじっくり読めて、色々と気づかされることがあってこれはこれで勉強になるし楽しいんですわ(笑)。
    茂木さんの訛り混じりの文章も痛快でユーモラスな人柄がよく出ている気がして面白かったな♪東北の方って温かい優しさがあるし気骨あるわ。
    しかも僕らに多大な援護射撃もしていてくれて、ライディング・ハイ連絡会と二輪を考える会が「横断横結」しているのが泣けるくらいに伝わるし、これが2015年の記念すべき
    ≪日本初のバイクデモ≫実現へのパワーに直結したと思います。

    “ライディング・ハイ”結成の前に『2輪を考える会』と練馬の1バイク屋さん「茂木モータース」に集まった仲間たち先人たちの真摯な取り組みがあったことを是非記憶しておいて欲しいなと思います。
    余談ですが「練馬」って地名は、鉄馬を駆る私たちにとって「馬を練る」=「馬術の鍛錬をする」という解釈だととっても素敵な名前ですね。そんなわけかどうかは知りませんが、この10年ちょっと、私は練馬区民です(笑)。

    【文責】小池延幸(57)/ZRX1200 DAEG
    明治学院大MC『井戸端会議』初代総長

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    【出典】「バイク・ジャンボリー’84」
    パンフレット(1984年8月25日発行)

    【タイトル】30万kmのひとり言

    【筆者】茂木光男/RCM(茂木モータース)

    【本文】
    暑いの----。う~ん暑い。誰が何といっても暑い!言うまいと思えど今日の暑さかな……。なんつって、こんなことを思いつくようじゃ儂もそうとう古いね。いんや、むしろ思わず教養がにじみ出てしまったというべきかな。出すまいと気をつけてはいるんじゃがの。何にしてもヘルメットを被るのが嫌になるの。せめて信号のない田舎の国道とか、高速とか、せめて景色のいい道でも走ってりゃ、我慢のしようもあるというもんじゃがの。汗は吹き出すわ、オーバーヒートはするわで、何もいいことなんかありゃせん。行楽とか何とかで、若葉マークのガキどもや、下手糞なサンデードライバーどもがいっぺぇ出てきよるしの、こっちも暑さで頭がただボーとしとるから、事故らんのが不思議なくらいよ。キキキィ----ガックン おットットちゅうんで涼しくなるなんてのは願い下げじゃの。いや、ほんと。誰じゃい、夏こそバイクの季節だなどとほざいておるのは。
    ところで、1万人訴訟の原告がなんじゃと----。まだ400人くらいだというんじゃの。事務局の小池君が泣いておったよ。情けないの----。別にバイク乗りに限ったことではないんじゃけどの。その、日本人の政治意識はどうしてここまで低いんかの。長いものには巻かれる。お上からのお達しには表面上へいこらしておいて、蔭で悪口を言う。他人の見ていないところでは、最低のマナーすら守ろうと
    せん。そんな連中が多いの----。バイクは自主独立が基本の乗り物だによって、バイクの乗っ取る諸君には、そんなことは無いと思うが、この数字を見る限り心細いの。どうじゃろ、\1200+αといえば、きょうび女の子と1回デートすりゃ軽く飛んでしまう金額でしょうが。ひとつ、大津さんや小池君の義挙を応援してあげてくれんかの。いやいや、これは応援するのどうのの問題ではのうて、バイクを愛する人々すべての直接自分自身の問題だと思うんじゃがの。力無き正義は無能なりとは、かの大山増達さんの言じゃが、行動なき意見も同様に無能じゃありゃせんかい。自由は与えられるものではのうて、克ちとるものだと儂は思うとる。もし大津さんや小池君が勝訴して、世のバイク乗りたちに、事が有利に展開したとしてもだよ、その権利をただ諾々とタナボタ式に受け止めるつもりかの。様々な意見、生き方はあろうけど、儂はバイク乗りたちには、そんなことをして欲しゅうない。この権利は、確かに俺達が戦って克ちとったんだと感じてほしいのよ。そうすりゃ、バイク乗りにはバイク乗りの、確かなルールちゅうか、ちょっと古いかもしれんが仁義のようなものができるんじゃなかろうかの。自分のケツは自分で拭く、これがバイクとつきあってゆく者の鉄則のように思えるが、どうじゃろ。
    それにしても、近頃の新型バイクの過激さはすごいの。GSX-R・FZ-R・CB-Rなんかのスーパー400勢は言うに及ばず、ホンダのNSやカワサキのKRやそれにしても、近頃の新型バイクの過激さはすごいの。GSX-R・FZ-R・CB-Rなんかのスーパー400勢は言うに及ばず、ホンダのNSやカワサキのKRやスズキのガンマの新型・ヤマハのRRなんかの2ストローク250㏄勢はもう、少し前のレーサーと変りゃせん。いったい、どうなっとるんじゃろう。そりゃあ、資本主義下のメーカーとしては売れるものを造らにゃあ会社がつぶれるちゅうのは解る。技術開発が進んだちゅうのも解る。ことに各社開発科の連中は夜もろくろく眠る暇もないだろう、ぐらいのことは、この儂にも想像がつく。それで、結果として今日の日本のバイクが世界一の性能を持つに至ったちゅうての。まず単純にいえば喜ばしいことなんじゃが、本当にこれでええんかの----?
    儂らみたいな年代の者から見ると、その何じゃな、今の若い人等が儂らの若いころより格段に上手くなっているとは思えんよ。むしろ平均すれば、レベルは下がっているようにも見えるがどうじゃろう。パンク修理ひとつできんじゃったら、昔は一人前のバイク乗りとは見てもらえんかったし、どんな悪路でも、それなりに走らねば、ツーリングひとつ満足にできんかった。だから自分のバイクは隅から隅まで自分で手を入れたしの、ビス1本の締まり具合まで知っていたのよ。その上で自分とバイクとの限界まで無茶したもんだったがの。そんな儂から見ると、今の新型のバイクは恐ろしいような気がするよ。一昔前のレーサーそのものじゃろありゃあ。それを操る者も、一昔前のレーシングライダーぐらいの腕はあるんじゃろうがの。とまあ、そこまでは言わんでもそれに近い腕のもんで初めて操れる代物のような気がするよ儂は。
    若い人が速いバイクにあこがれるのは解る。儂だってそうだったし、今だって同様さね。だからといって、何が何でも速けりゃいいというものでもないじゃろ。さっき、自分のケツは自分で拭くのがバイク乗りの鉄則といったがの、バイクに乗せられて、エンジンに回させられて、タイヤの良さでコーナーを回させてもらって、それであんた悔しくないんかの。古いと言われるかもしれんが、儂には解らん。もっと自分の腕を知って、現在の腕に見あったバイクを求めるような姿勢は出てこんもんかの。
    儂は個人的には、その何だ体制てなもんは嫌いだし、メーカーの肩を持つ気はさらさら無いよ。だがメーカー側だって資本主義下の企業なんだから、食っていかにゃならん。食っていかにゃならんから、ユーザーの求めるものを造って売らにゃならんだろ。近頃みたいな、レーサーもどきしか売らないちゅうのは、即ちユーザーが、そんなバイクしか求めとらんちゅうことよ。その新型バイクが素人の手におえんものだとなったら、結論はひとつしかないんじゃないかの。大半のユーザーが自分の腕を知らんことになるんじゃないのか。違うかの?まあ、バイクは趣味だと割り切れば別の見方もあると思うが……。
    少しキツいことを言いすぎたが、そこはそれ、年寄りの繰り言と笑って下され(でもないか、ワハハハ)。しかし、自分のケツは自分で拭く、この精神をバイク乗りが無くしたら、バイクの世界は終わりよ。これだけは、考えといて欲しいの。

    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

    ≪出典≫『バイク讃歌—--いつもバイクと友だちだって そして今、若いライダーの未来は』1981年11月25日発行 
    PMC(パシフィック・マネジメント・コンサルタント)出版

    ≪著者≫茂木光男

    ≪著者プロフィール≫
    昭和7年、宮城県に生まれる。15歳で仙台の自転車商「双輪商会」に入社。バイクと出会う。21歳のとき上京、いくつかのディーラーで、販売と整備を身につけ、昭和33年、東京・練馬に現在の「茂木モータース」を開店した。以降、ヤマハ発動機の有力ディーラーとして順調に経営を続ける傍ら、自らもライダーとしてバイクに親しみ、若いライダーも指導、現在にいたる。

    ≪目次≫
    まえがき…………1

    第1章この素晴らしき乗り物…………9
    バイクとの出会い/魅せられて東京へ/ゲタを鳴らして走った新宿の夜/新宿の夜を彩ったバイクあれこれ/東京、バイク乗り納め/運命を変えた三鷹時代/開店前夜/茂木自転車商会誕生/ひたすら2サイクルを売る/第二次バイク・ブーム/仕事に惚れた!/実用車からスポーツ車へ/ヤマハのディーラー練馬第一号

    第2章カミナリ族とその時代…………39
    浅間レースの頃/初めてのツーリング・1/初めてのツーリング・2/モトクロスに熱中/テストコースでロードレース/海の向こうの世界GP/高性能バイクに対する疑問/移りゆくライダーの心/心意気は変わらず/2サイクルが大好きだった/カミナリ族の頃/カミナリ族の美学/モータリゼーションの過渡期/“ナナハン”の衝撃/暴走族の出現/「レジャーバイク」登場/速さを忘れたバイク/ラビットとシルバーピジョン/メーカーの盛衰

    第3章問い直されるバイクの価値…………81
    バイクテクノロジーの発達/問い直されるバイクの価値/精神的なゆとりが必要/デザイン重視の時代/売る側の社会的責任/ディーラーとユーザーの信頼関係/量販店時代の到来/ぼくの店は生き残れるのか/バイク屋のオヤジ、受難の時代/国内市場を軽視するメーカー/ファミリーバイク・ブームが教えるもの/国内市場を無視するな!/メーカーに何を期待するのか/印象に残っているバイク/YDとYG/メイド・イン・ジャパンはなぜ売れる?

    第4章追いつめられたライダー…………119
    中高年ライダーの出現/違反取締りの意味は?/何もしない大人たち/「三ない運動」に無関心なディーラー/バイクを人間教育の道具に/高校生にとってバイクとは/バイクは危険な乗り物か/道路の片隅に追いやられるライダー/不当規制が危険を増大する/ライダーとドライバーのコミュニケーション/“弱者”の立場に置かれるバイク/ライダーの不幸とは・・・/いろいろな自己表現/ライダーの可能性/自分をコントロールする/「バイクに乗る」ということ/アメリカの印象・1/アメリカの印象・2/ぼくの夢

    第5章若いライダーの未来は…………165
    「二輪を考える会」誕生/なぜバイクデモがダメなのか/歩くデモをやろう!/都内を自由に走らせろ!/一人でも多くのライダーの参加を/ライダーの声を聞け/基本的人権を侵害する不当規制/バイクの走れない国は文化のない国/マスコミ報道の偏向/新聞報道に監視の眼を/バイクはスポーツだ/TV番組の中の「ヤラセ」/バイク免許取得年齢引き上げに反対する/大人たちの汚いやり方/納得できない自主規制/若者に交通安全教育を/若いライダーの未来は

    あとがき…………205

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    ≪参考資料≫『百騎百景』過去投稿まとめ!お時間のある時にでもよろしくね♪
    お気に召したらシェアして皆さんの記録と記憶に残していただければ尚幸いです♪

    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.01)
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/743835959110685
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.02)→結成報告/読売新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/744155279078753
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.03)→第1波提訴報道/朝日新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/744797609014520
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.04)→第1波提訴報道/毎日新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/745295015631446
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.05)→日本初のバイクデモ/東京タイムズ
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/745692858924995
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.06)→日本初のバイクデモ/毎日新聞コラム
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/746057775555170
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.07)→東名高速集団走行会?
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/746966162130998
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.08)→「オートバイ」誌インタビュー
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/747943218699959
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.09)→バイクジャンボリー1984
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/748209398673341
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.10)→朝日ジャーナル
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/748817658612515
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.11)→サンケイ新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/749295718564709
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.12)→週刊プレイボーイ
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/749576798536601





  • ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.12)


    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.12)

    その昔、バイク乗りの総叛乱がございまして…。

    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



    【出典】『週刊プレイボーイ』
    ニュース・スクランブル
    1984年? 月号不明(笑)

    【タイトル】ま、いろんな意見はありますが、とりあえず・・・/バイクライダー〈高速料金サゲロ1万人訴訟〉が旗上げ!

    【リード】
    「2人乗り禁止、最高速度80キロ規制、なのに、4輪と同じ高速料金は不公平だぜ・・・!」という、2輪ライダーの不満が、ついに法廷闘争へと発展。徴収過剰料金を求め、“バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会”が、1万人訴訟を目標に、全国のライダーへ署名参加をアピール中。

    【本文】
     さっそく、同事務局(東京)代表・小池延幸さん(24才・会社員)の声。
    「訴訟の動機は、バイク所有者なら誰でもわかると思う。通行禁止区域、不当な高速料金、1から10まで、ライダーは差別され続けているわけです。数年前、同じ署名運動が起きてますが、小規模だったせいか敗北してしまった。結局は、数の勝負。そこで今回は、まず10月から都内を中心に原告団募集(1口千円)を行ない、千名が集まった段階で、正式訴訟を予定。賛同するライダーの方は、どうかこの機会に参加して下さい!」
     訴訟を起こす以上、当然、相手がいる。つまり、建設省、道路公団が、憎っくきその対象。だがむろん、そちらはそちらで言い分がある。
    「ライダーの方たちがいう、差別の意味が、どうにも理解できない。必ずしもそれが、共通意見だとも思えません。まず、現行料金は、普通乗用車を基本としている点を強調したい。2輪車も実際走行では1車線を占有し、普通乗用車と変わらない。となると、単に車体重量が軽いという理由で料金を下げろというのは、理屈に合わないわけです」(建設省高速道路課)
    同課では、加えて、「バイクは必ずしも国民生活に密着していない」とコメント。この部分にはどうも、バイクに対する差別意識が感じられるが・・・。かといって、高速料金と車体重量は必ずしも関係なし、という説明にも一理ある。
     ま、ライダーの意見にしても、確かに千差万別・・・。例えば、バイク・フリークとして有名な、所ジョージ氏のご意見は、
    「ボクの場合、高速道路ってのは、下の道よりもちょい早く目的地に着ける道だと思ってるワケ。その便利さについては2輪も4輪も同じで、同一料金をとられても、不公平だとは思わない。だけど、本来ならもうモトをとっちゃった高速道路もあるワケだからね。むしろ、そういう道をタダにしろ!って運動のほうが、ボクは素直に参加できると思うけどね」
     これもまた、一理ある意見です。しかし、とにかく、主張を正式行動に移そうとしている同連絡会の姿勢は、尊重したい。
     問い合わせ☎ ●●-●●●-●●●●
     
    【写真キャプション】
    「必ず低料金でゲートを通過してみせます!」

    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

    まぁ、この種の週刊誌ってのは新聞記事と違って面白おかしく読ませないといけないので、褒めて持ち上げているのか、おちょくって貶めているのか、とにかくどっちつかずでよくわからんのが正直なトコロです(笑)。

    商業ジャーナリズムなんて両論併記で、いかにも恒平さを装いながら“逃げ”を打つのが常套手段ってのは僕も仕事柄よくわかっていたりもします(笑)。
    しかし、この記者は今回は裁判闘争なんだから原告は募集しても署名なんて集めていないってのがよく理解できていない気がしました。混乱してるんだろうし、校正途中でも編集者のチェックが入ってなかったんでしょう(笑)。

    記事中、登場する署名運動は各大学のバイクサークルの連合「学二連(学生二輪倶楽部連盟)」のことです。
    署名運動にも限界はあるものなので、それを総括して“ライディング・ハイ”はドラスティックに裁判闘争に持ち込むことで政府側の矛盾と欺瞞の可視化を意図していたと思います。
    署名運動といっても、敗戦から10年も経ていない1954年3月に米国がビキニ環礁で実施した水爆実験でマグロ漁船「第五福竜丸」の乗組員たちが被爆し死亡した事件がありました。(東宝映画のファースト「ゴジラ」の冒頭のシーンは明らかにこの影を引き摺っています)
    この事態を受けた東京・杉並区の読者サークルの主婦たちが行った原水爆実験の禁止を求める署名活動は歴史に残るものでした。インターネットも携帯もSNSも無い時代に、またたくまに最初の一カ月で当時の杉並区民の約7割の署名が集まり、それが全国3000万人から署名を集める規模にまで拡大していきました。このくらいの数になると政府も無視は出来ませんよね。

    それにしても記事中の所ジョージの当時のコメントにはまいっちゃうな(笑)。好い人なんだけど、基本、軽薄な無責任さが売りだろうからね(笑)。次から次へと道路を作り続ける為の資金の「プール制」の問題もわかってない故のコメントだと思うしね。まぁ、識者というよりタレントさんのコメントですから(笑)。

    この時の「週プレ」記事上で僕と所さんのコメントが並ぶわけですが、実はそれから30ん年の時を経て、実は昨年2016年6月1日に放映された日本テレビ系の人気ご長寿番組『笑ってコラえて!』2時間スペシャルで、所さんご本人とスタジオでご一緒させてもらう機会がありました(笑)。これも何かの因縁なのか、それともご縁か?(笑)

    同番組の新コーナー「日本列島合宿の旅」で、たまたま女房と参加していた『楽器挫折者救済合宿』(http://www.qsai.net/index.html)
    が取材を受け、1参加者としてスタジオ生ライヴを経験させてもらうことになりました。
    実は僕はバイク乗りとしても下手でダメですが、楽器演奏も同じく苦手なのです。下手の横好きの典型でしょうね(笑)。
    Youtube上にも当日の映像が上がっていますが、当然ながらしばしば削除されているようなので探してみてください。ラスト30分でその問題のコーナーは始まります。
    テレビ放映史上、最も下手なバンドと褒められました(笑)。何でも1番なら大したものだと本人は納得しております。ふへっ!(#^^#)



    ▽笑ってコラえて 2016年6月1日 2時間SP
    https://www.youtube.com/watch?v=_avQTir7IoY
    https://www.youtube.com/watch?v=TBtWPNOf53U

    どうせ悪友や皆さんにツッコまれると思うので先手を打って書いておきますが、「週プレ」の顔写真の24歳(明後日は58才)の僕は、どう見ても「パンチパーマ」風ですね(笑)。暴走族出身か?(笑)
    いえいえ、当時は職人さんでした(笑)。

    【文責】小池延幸(57)/ZRX1200 DAEG
    明治学院大MC『井戸端会議』初代総長

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    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.11)→サンケイ新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/749295718564709





  • ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その1)


    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(番外編その1)



    コレは、高すぎるバイクの高速料金に業を煮やして1985年に決起して東京地裁に集団提訴したライディング・ハイ連絡会の会員証ステッカーです。青と白(空と雲をイメージ?)を基調とした「原告団」のステッカーは別に存在しました。

    よく見ると『LETS RIDE FREE』のキャッチコピー的な文言が記されていました。なんとっ、『RIDE』さんを先取りするわけではありませんが同じ単語が踊っていました(笑)。

    このステッカーは僕が高校時代の1975年から使っているエレキベースに貼られています。思えば、このベースも御年40年オーバーの現役なんです(笑)。
    『RIDING HIGH』の名称もデザイン上の理由でここでは『RIDING HI』に変更しているのかな。30ん年前のボロボロのステッカーです。

    ちなみに『浜名湖フォークジャンボリー』出演時に使っていたこのベースには、よく見るとこのステッカーがキラッと光っております(笑)




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    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.07)→東名高速集団走行会?
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    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.08)→「オートバイ」誌インタビュー
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    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.09)→バイクジャンボリー1984
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    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.10)→朝日ジャーナル
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/748817658612515
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    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/749295718564709






  • ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.11)


    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.11)

    昔々、この国にも“バイク一揆”がありまして……。

    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



    【出典】サンケイ新聞
    注)1984年??月日不明

    【タイトル】
    “高速道商法”に異議あり!/怒りのライダー/「乗用車と同料金は取り過ぎ」/1人乗り・・・80キロ以下に制限/1万人、秋にも提訴/米、英などは無料

    【リード】
     ご存知だろうか。高速道路を走るオートバイは一人乗りに制限されているうえ、料金はファミリードライブの乗用車と同額を徴収されている。日本道路公団あたりは「台数も少なく、行革に沿い徴収方式の簡素化もこれあり…」。確答は避けているが、オートバイといえばイメージは暴走族、どうせ世間の支持は得られないさ、とたかをくくってのブッタクリ商法が本音らしい。かくてしいたげられ続けたマジメなライダー1万人が今秋にも不当利益返還を求めて集団訴訟に踏み切ることになった。聖書にもいう「いと小さきものを軽んずべからず」と。

    【本文】
     本紙の投書欄に先日、埼玉県鳩ケ谷市の主婦、大場圭子さん(24)からの投書が掲載された。
    オートバイに乗る大場さんは東北自動車道などで「5人乗りの乗用車や29人乗りのバスと同額を徴収されるのは納得できません」。オートバイ利用者が絶対的に少ないからといってこのようなムチャな料金システムをとっているのは明らかに「弱者切り捨て」と怒っている。
     現在、ペーパードライバーを含めオートバイ(自動二輪)免許保有者は千六百万人、百四十万台が登録されているが、大場さんと同様、色眼鏡で不当な差別を受けている—--
    と怒るライダーは多い。例をあげると東京・赤坂見附の青山通り立体交差はオートバイ進入禁止。逆に麻布・霞町の立体交差は通行OK。夜中の11時以降は皇居前など都心の一部では中型自動二輪以上は通行禁止(警察署の許可証をもらえばいい)—--とウッカリ走れないほど規制でしばられている。いずれも暴走族の締め出しが背景にあるのだが、こんな中で極めつけの不当差別がこの高速道路の対応。
     たとえば東名高速を例にとると東京—厚木は①普通車(29人乗りのマイクロバスまで)千円。➁大型車(路線バスなど)千四百円➂特大車二千四百円—-の三区分でオートバイはこの普通車に入れられている。さらに運輸省の車両規定では二人乗りになっているが、これも「一人乗り」、制限時速も「80キロ」の“徐行”を要求している。
     おまけにこの料金区分、四十年代前半は実はちゃんと普通車の下にオートバイ料金が設定されていたが、四十七年に東名--名神が開通するのと同時にこつ然と消えているのだ。
     この辺の事情を日本道路公団の大河内正四郎広報課長は「オートバイは乗用車と同じ車間距離をとり、空間的には乗用車と全く同じ、これが同一料金の根拠です。料金区分を三つにしたのは手続きを簡素にしたもので、オートバイを別ワクにすれば徴収手続きに時間がかかり混乱するおそれがあります」。
     今後も「もし別ワクにするなどしたらコンピューターデータの交換などで管理費用が高くなり、建設省の承認をもらうなど手続きもかかるし…」。利用者よりも自分たちの仕事が増えることを心配しているような口ぶり。
     一万人集団訴訟の発起人の一人、東京・品川の会社員、小池延幸さん(25)は公団側の主張に「手続きが大変で大混雑とは驚きです。その一方でオートバイは全利用車両の0.1パーセント前後と絶対少数だといっているんです。空間スペースで料金を決めてるなんてオートバイの大きさを見たことがあるんでしょうか」。
     小池さんは三年前も公団の監督官庁、建設省に質問状を出したが、回答は全く同じ。「少数意見の切り捨てです」
     我慢も限界にきた小池さんらは「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」(会員約百人)を結成、今年末にも「公平な料金徴収を目指し、取り過ぎ料金の返還を求める一万人訴訟」を起こす準備を進めている。目下は四百人が名乗りをあげているが、ライダーの一人で、この訴訟を引き受けた弁護士の大津卓滋さん(34)は「道路公団の第三京浜も、地方の有料道路もオートバイと乗用車は別料金だ。米国、英国はオートバイの料金は無料。料金を細分化しているイタリア、フランスでは二人乗りもOKだ。いま、東京のロープ死亡事故など暴走族への風当たりが強く、まじめなライダーは苦しんでいるが、それとこれとは別問題。どう考えても、現行のシステムは非常識だし、より多くの原告団の手で、常識の勝利をめざす」と意欲満々である。

    【コメント】
    ●道路も傷めず場所もとらぬ/推理作家、大谷羊太郎さんの話

    「私もオートバイが好きで、400㏄の愛車に毎日乗っているが、訴訟には大賛成だ。オートバイの方が乗用車より道路を傷めないし、場所もとらない。5人も6人も乗れる乗用車と同じ料金をとる理由はまったくない。乗用車と同じ空間をとるからなどというのはこじつけ。オートバイ・ファンの主張を認めて値下げすべきです」

    【写真キャプション】
    高速道路を走るオートバイ、少数派ゆえに不当料金に泣かされてきたが…

    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

    上記サンケイ新聞の好意的な記事だが、文脈からすると第1波提訴(1985年3月30日)前の報道だと思うが何年何月何日のサンケイ新聞の掲載記事なのか古い話なので記憶がありませんでした(笑)。開架書庫で縮刷版の中の掲載記事を探すのも手間がかかるので今回は確認を諦めました(笑)。ヒマな時にでも再挑戦してみます。

    記事の中で記者が勘違いしていることが1点ありました。1981年頃だったか全国の大学のバイクサークルの連合体「学生二輪倶楽部連盟」(学二連)が建設省・日本道路公団に対して公開質問状をぶつけたことがありました。これを僕と勘違いしています。僕は「学二連」加盟はしていないんだよね。

    僕らは“路上のマイノリティー”!?
    でもね、少数派だからといって冷遇されたり無視されるのは大凡、民主主義的な社会じゃないよね。バイク乗り自身が、もっとストレートに声をあげて怒るなり叫んでいいと思うよ。そうしないと、この国はいつまでたっても変わらないもん。それにしても当時の公団の説得力に欠けるみみっちい言い訳といったら笑うよな。よくこれで荒々しい世のバイク乗りたちが永いこと大人しく唯々諾々と従っていたのか僕には半ば不思議でした。

    【文責】小池延幸(57)/ZRX1200 DAEG
    明治学院大MC『井戸端会議』初代総長

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    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.10)→朝日ジャーナル
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/748817658612515






  • ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.10)


    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.10)

    1980年代、バイク乗りの「一揆」がございまして……。
    下記のテキストは全ライダー、全国民必読でっせ!
    社会インフラたる道路は発想からしてもそもそも無料(フリーウェイ)のものじゃないの?

    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



    【出典】『朝日ジャーナル』(朝日新聞社)
    1984年6月22日号
    ≪日常からの疑問 10≫
    シリーズ・こんなもの いらない!? 
    ●岩城元(朝日ジャーナル編集部)著

    【本文】
    ●有料道路
    「絵にかいたもち」の見本をお届けしよう。
     日本道路公団の「年報」には、
    「道路整備特別措置法の規定によって決められた料金の徴収期間が満了した道路および建設費などを償還した道路は、順次に無料開放しています」
     とある。高速道路、有料道路についての説明だ。
     が、これは、すべてではないが、大部分が“ウソ”なのだ。
    例えば、同公団がつくっている「国土開発幹線自動車道」のうち、名神高速道路(190キロメートル、1965年全線開通)や東名高速道路(347キロメートル、69年全線開通)は、すでに償還が終わっているはずだ。同公団もそれを否定しない。
     なのに、通行料金はタダになっていない。東京から乗用車で名神の終点の西宮まで走れば、8,800円を取られる。ガソリン代を考えれば、一人乗りだと新幹線よりずっと高くつく。あまつさえ、料金値上げの話がまたチラホラし始めた。
     タダのものがタダにならない「秘密」は、72年に導入された料金の「プール採算制」にある。プール制とは、料金収入を東名、名神といった路線ごとに区切らず、全国を一つにまとめて使う仕組みのこと。利用者が多く建設も早かった東名、名神でのもうけを、遅くにできた地方の赤字路線に回しているわけだ。だから、すべての路線の償還が終わらなければ、どの路線もタダにはならない。首都高速道路公団や阪神高速道路公団でも同じくプール制をとっている。

    ◆無料開放はマボロシか
     そして、プール制についての役所や公団の説明は—--
    「まんべんなく高速道路をつくっていくには、路線ごとにどうこう言うことはないでしょう。いくつも路線があっても、それらがつながってしまえば、一つの路線になる。それに、東名を走っている車のうち半分は、他の路線から入ってきています」(建設省高速国道課)
    「遅くつくった路線ほど、建設費が高くつく。例えば、東名はキロ当たり10億円でできたが、今つくっているところは数十億円かかっている。遅くできた地方の道路が高い料金を取られては、そこだけに不利益を強いることになる。プール制によって、料金全体が低く押さえられるわけです」(日本道路公団業務企画課)
    もっとも、タダになる時期についての“めど”はある。
     日本道路公団の場合、いま開通している国土開発幹線自動車道3435キロメートルに、建設中のものも加えた5415キロメートルについては2014年になれば、という。首都高速道路も現在開通中の161キロメートルは、2004年にはやはりタダになるそうで、普通30年で償還するのが原則だ。
     だが、これも、絵にかいたもちである。
     なぜなら、このほかにも建設が決まったり、青写真として描かれている路線はいっぱいある。これらが次々に具体化していけば、それだけ建設費がかかり、通行料金がタダになる時期は先へ先へとずれていく仕掛けだ。
     それに、全部の道路がタダになってしまえば、日本道路公団などはもはや要らなくなる。「組織」がそっくりなくなるなんて、役所や公団にとっては「許せないこと」ではないか。勘ぐれば、タダになる時期が先へ先へと延びていくのは、組織防衛策の一つではないのか。
     もちろん、タダになった道路がないわけではない。国土開発幹線自動車道とは別の「一般有料道路」の場合は、償還が済めばタダになっている。こうした道路は、日本道路公団のほか地方公共団体などが経営しており、幹線自動車道を補完するもの。プール制ではなく、路線別に採算をとっているからで、日本道路公団はこれまでに約300キロメートルを無料開放している。

    ◆「取る側」の都合を優先
     だが、ここでも公団は、そうおいそれとはタダにしない傾向がある。
     例えば、江の島―鎌倉―逗子の湘南道路の場合、70年に鎌倉市の住民が「先に建設された江の島―鎌倉間はすでに償還が済んでいるのだから、この区間はタダにしろ」と運動を起こしたが、実現したのは5年近くたってから。「忘れたころでしたよ」と地元住民はいう。
     有料道路、高速道路にはまだ疑問がある。
     料金の区分の仕方は、国土開発幹線自動車道は①普通車➁大型車➂特大車の三つ。幹線自動車道でも近畿道や、首都高速道路、阪神高速道路だと①普通車➁大型車の二区分だ。
     このように二~三区分だけだと、例えばバイク(高速道路に入れるのは125㏄超)は、29人乗りのマイクロバスまでを含めた普通車と同じ料金を取られてしまう。二区分、三区分ではいささか不公平ではないか。
    「いや、安全な車間距離とかを考えると、バイクも結構、道路を占有している。乗用車とそんなに変わらない。損をしているとは考えないで、損をしている程度が少ない、と考えられてはいかが」
    「徴収技術面での問題もあります。車種区分が増えれば、料金所でそれを見極めるのに時間がかかって、間違いが起きる。渋滞の原因にもなる。機械装置も変えないといけない。逆に経費がかさんで、値上げにもつながりかねません」(建設省、日本道路公団、首都高速道路公団)
    とはいえ、幹線自動車道だって72年までは5車種に分けていたし、現在でも一般有料道路になると、軽自動車やバイクに安い料金を設けていたりもする。
     疑問はさらにある。
     私はよく、首都高速道路で銀座から高島平までを利用するが、普通なら15分程度で行けるのに、渋滞で30分からときには1時間程度かかることさえある。しかも、高速道路の入口に「渋滞〇キロ」の表示があれば我慢もしよう。何の表示もなく、事故もなかった場合は、いくらかカネを返してくれてもいいのではないか。国鉄だって、2時間以上遅れれば、特急料金を払い戻してくれるではないか。
    「いえ、いえ、高速道路の通行料金は特急料金、急行料金とは性質が違います。高速道路に乗ったら『時速何キロメートルで走れて、何分でどこどこにお届けします』という約束はしていない。料金は施設を利用した対価で、一種の税金です。ただし、渋滞の表示を迅速にするために、いま機器を新しいものに変えつつありますが」(首都高速道路公団経済課、同管制技術課)
    欧米だとタダのところが多い高速道路は、わが国では有料が原則だ。これは、遅れていた道路を急速に整備しなければならなかったからで、一応は仕方のないことだろう。
     だが、「有料」の中身があまりにも、「取る側」の都合を優先しすぎてはいまいか。

    【コラム】
    *バイクの反乱*
    「バイクの通行料金が普通車と同じなのはおかしい」と、バイクのライダーたちが反乱を起こしている。
     25歳の東京の会社員、小池延幸さんが事務局長を務める「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」(会員約100人)がそれで、「バイクの通行料金は、道路整備特別措置法に定められた『公正妥当なもの』とは言えない」との主張。1万人の賛同者を募って裁判に持ち込もうと、いま全国運動を展開中だ。
     その弁護士で、自分もバイクで走り回っている大津卓滋さん(東京国際合同法律事務所)は言う。
    「バイクと普通車では、そもそも道路の傷み方が違う。四輪車とケンカするつもりはないが、バイクは2人乗りも禁止されているのだから、まあ半額は返すべきではないか。1万人訴訟の委任状をくれたのは、まだ400人ほどだが、夏か秋には第1波の訴訟を起こしたい」
     その際には、訴訟を起こす一人ひとりが「私は昭和〇〇年〇月〇日、〇〇高速道路を〇〇入口から〇〇出口までバイクで走りました」との報告書に、普通車と同額を取られた「領収券」を張り付けて提出、料金の返還を求める証拠書類とするそうだ。

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    ■原理原則論として理論的支柱になったかも!?

    その昔、学生間で「右手に(朝日)ジャーナル、左手に(少年)マガジン」なんてフレーズが存在した時代がありました。
    僕も大学入学以前から読んでいたのが「朝日ジャーナル」(1959~1992年)でした。
    60年安保~70年安保と激動の政治の季節を団塊世代や全共闘世代と共に駆け抜けた硬派な週刊誌でした。僕の学生時代には“ニューアカデミズム”路線でしたけどね。

    その朝日ジャーナルの創刊25周年記念号から始まったのが「日常からの疑問 こんなものいらない!?」シリーズでした。割と好評な連載企画だったという印象があります。

    さすが朝日ジャーナルだけあって、この国の貧困な道路行政と嘘っぽいカラクリを極めて根源的な問題まで掘り下げていると思いました。

    後にこの記事が新潮文庫『現代無用物辞典』(朝日ジャーナル編/昭和60年12月)に収録されて出版された時には内容もちょっと更新されていて、ライディング・ハイの会員数は「約180名」に。実際に既に提訴も行っていたので、≪そして、小池さんたち千人は「バイク差別」を裁判に持ち込み、いま東京地裁で審理中≫とアップツーデートされていました。
    記事タイトル「有料道路」に続いて、「この道は、いつか、来た道。アーア、ソォーダヨォオ。タダにならぬイやな道だね。」の一節も書き加えられていました。

    【文責】小池延幸(57)/ZRX1200 DAEG
    明治学院大MC『井戸端会議』初代総長

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    ≪参考資料≫『百騎百景』投稿先過去リンクまとめ!お時間のある時にでもよろしくね♪

    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.01)
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/743835959110685
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.02)→結成報告/読売新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/744155279078753
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.03)→第1波提訴報道/朝日新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/744797609014520
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.04)→第1波提訴報道/毎日新聞
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/745295015631446
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.05)→日本初のバイクデモ/東京タイムズ
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/745692858924995
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.06)→日本初のバイクデモ/毎日新聞コラム
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/746057775555170
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.07)→東名高速集団走行会?
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/746966162130998
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.08)→「オートバイ」誌インタビュー
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/747943218699959
    ▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.09)→バイクジャンボリー1984
    https://www.facebook.com/halumotoride/posts/748209398673341