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今夏、立川市の公園であった野外音楽劇の女優さんだね。

演劇集団『風煉ダンス』さんが活動拠点だった調布市「せんがわ劇場」から飛び出して今夏9月に立川で『スカラべ』ってお芝居をやったのは知っている人いるかなぁ?
僕は女房と観劇してきたのですが、その時に劇中「デストピア鮮魚店」の娘さん役をされていた方の記事を発見しました。

今夏、立川市の公園であった野外音楽劇の女優さんだね。


▼出典:マイナビ進学U17   2016年11月29日付
【シゴトを知ろう】劇団員 編
http://news.infoseek.co.jp/article/mynavishingaku_25875/
http://www.excite.co.jp/News/column_g/20161129/MynaviShingakuU17_7ca046b7-108d-4502-94a4-dd6b7f092bfa.html

舞台でいろいろな役柄を演じる劇団員のお仕事。華やかな印象ですが、実は表からは見えない苦労も多いのだとか。今回は演劇集団「風煉(ふうれん)ダンス」の公演『スカラベ』で魚のお姫様のトト子役を好演された佐々木潤子さんに、今のお仕事にかける思いを聞いてきました。

■最年少でもベテラン劇団員さんと“ケンカ”。演技には妥協しない

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい
 
さまざまな演劇作品に出演し、そのときの配役にしたがっていい演技をするのがお仕事です。稽古はもちろんのこと、舞台芸術や音楽についてのアイデア提案や公演の告知、客席の整備なども仕事に含まれます。

<一日のスケジュール>
午前中 稽古
12:00 昼食
午後 午前中の反省、稽古
18:00 練習後の打ち上げ
22:00 帰宅
 
 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

やっぱり生でお客さんの反応が見られるのが、この仕事の一番のやりがいですね。「あ、今日はダメだった」「今日はよかったんだ」みたいなのを毎日ひしひしと感じられるので、人間として深くなっていける感じがしています。

稽古中も制作をしているときもつらいことはいっぱいあるし「なんでこんなことをやってるんだろう」って思うこともあるんですけど、終わったあとのお客さんの拍手だとか、「おもしろかったよ」と言ってもらえることとか、泣いたり笑ったりしているのを観ると、やっぱりこの仕事は何にも代えられない魅力があるなと思いますね。

あとは、この仕事はベテランの劇団員さんとも本気で“ケンカ”できるところがいい(笑)。私は風煉ダンスで最年少なんですけど、セリフ一つとっても「これは違うだろ」と思ったらとことん話し合えるんです。周りの人もみんな演技に妥協しない人ばかりだから、私の意見もしっかり聞いてくれます。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

やっぱり金銭面のことですね。このお仕事だけで生活を成り立たせるのは本当に難しいので、ほとんどの劇団員は他の仕事と掛け持ちしながら続けています。

収入はワンステージいくらっていうふうに出されるところもあれば、チケット代の何割かをもらえるっていうところもあって、本当にバラバラ。でも、十分な収入を得るのは本当に難しいです。

■高校の演劇部で芝居の世界に没頭。舞台がもっと好きになった

Q4. どのようなきっかけ・経緯で劇団員の仕事に就きましたか?

小さいころクラッシックバレエをやっていて、舞台がすごく好きになりました。そのあと、兄が演劇部に入ったのでその公演を観に行く機会があって。ぼんやりとしていた舞台というものへのイメージが少しはっきりして、「あ、こういう表現もあるんだな」と思ったりもしました。

そこから高校では演劇部に入って、本格的なお芝居の世界を知ることに。そこからもうずっと芝居を辞めることができなくて続けてます(笑)。大学を出てからはフリーで役者をしているのですが、役者歴はもう10年以上になりますね。


Q5. 大学・専門などでは何を学びましたか?
 
大学では舞台芸術について4年間勉強しました。演技の基礎となる体力づくりや発声練習、感情表現の方法なども学びました。学内公演と言って、他の生徒さんと一緒に公演を一から作り上げることも経験しましたね。

現実的に仕事にしようと考え始めたのもこのころで、役者として演じることを極めたいという思いが強かったです。大学や学部の選択でも悩みましたが、「やっぱり私は演じることが好きだ」という思いは変わらなかったので、それならもう少し続けてみようかなと思いました。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
高校の演劇部顧問の先生が私を主役にした脚本を書いてくれたのですが、そのときに演じた二重人格の役がとても印象的だったんです。それで「芝居って面白いな」ってすごく思って。
今思うと本当に拙い芝居だったんですけど、これで「あ、お芝居ってもっと奥が深いものなんだな」と知りました。
それまでは芝居が何かもあまりよくわからずに、キラキラした役や主人公に憧れたりしていたんですけど、芝居ってそういうことじゃないんだなって。人の心の闇とか、奥深い部分に触れられる配役っていうのが、本当に演じがいがある役なんだなって思いましたね。

あとは、演劇は自分がやりたいからやるんじゃないんだというのもすごく感じました。お客さんに何かを感じてもらうための媒体なんだなって、思えたんです。
そこから演劇に対する見方も変わりましたし、さらに深くのめり込んでいくきっかけにもなりましたね。

■犠牲を払ってもいいと思えるほど好きなことを見つけよう

Q7. どういう人が劇団員に向いていると思いますか?
 
やっぱり「出たがり」の人ですかね(笑)。私もそうでしたし、やっぱり劇団員は人の前で演じるお仕事なので、そういう性格の人のほうが向いていると思います。

あと、この仕事はホントにすごく才能のある人じゃない限り、絶対にお金には困ると思います(笑)。でもそのぶんやりがいがあるし、普通の社会人じゃ体験できないような夢の世界をつくって入り浸れる。そう思えたら、続けていけるかもしれませんね。
そんないろんなことを総合して考えて「ホントに好きだな」と思えたら、ぜひ挑戦してみてください。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

まずは、自分が好きなことを見つけることですかね。それも「ちょっと好き」くらいじゃなくて、多少の犠牲を払ってもやりたいと思えるくらい好きなこと。

私も演劇を仕事にするときや、仕事をはじめてからもいろいろ悩みは尽きません。でも悩むたび「やっぱりもうちょっとやりたいな。辞める理由がないな」っていうふうに思いました。「貧乏でもいいからやっていきたい」って思えるくらい、演劇が好きだったんです。

役者の仕事ほどではないにしても、どんな仕事もいいことばっかりっていうわけにはいかないと思います。そういうとき乗り越える力になるのは、やっぱり「好き」っていう気持ちじゃないかな。いろんなことに挑戦して、自分が夢中になれるものを見つけてくださいね。
苦労が多いと言いながらも、キラキラと楽しそうに今のお仕事を語ってくれた佐々木さん。高校時代は発見や気付きの連続だったとのことでした。彼女のように夢中になれるものを見つけられるよう、高校生活を通していろんなものに挑戦してみるのもいいですね。
【profile】役者 佐々木潤子

野外劇『スカラベ』概要
闇市場。タイヨウを知らない街、闇鍋がマグマのように煮えたぎり、
混沌に巣食う有象無象の住人たちが闇プロレスに熱狂する。
デタラメな時を刻む時計台に住む権力者デラシネの前に、
記憶をなくした糞玉男ワジローが現れる。
伝説の「天球王」となると予言されたワジローの宿命とは?
闇鍋が告げる驚天動地の街の運命やいかに?
眠らない闇市場を縦横無尽に駆け巡る、喧騒渦巻くエキゾチック群衆劇!

演劇集団「風煉ダンス」概要
座長で演出家の笠原真志(元・第三エロチカ)と、座付き戯作者の林周一(筑波大学芸術専門出身)が1990年に結成。
団名の“風煉ダンス”は、その名の通り“風を煉るダンス”つまり「自らは渦を巻きながらこの世のあらゆる熱い風(人、美術、音楽)を集めて、それらを溶かして精錬し、新たな表現として世に送る“風の蹈鞴(たたら)”である」という意味です。
林が大学(彫刻科)の卒業制作として「風煉ダンス」と名付けた一体の木彫作品・踊る裸婦像(全長2m30㎝の楠の巨木)を製作したことに由来します。

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▼マイナビ進学U17  2016年11月20日付
【シゴトを知ろう】劇団員 ~番外編~
https://u17.shingaku.mynavi.jp/article/25876/


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