ライディング・ハイの乱(その3)
まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.03)

■遂に第一派提訴の朝はやってきた!
当時の「道路整備特別措置法」の料金の額の基準として第11条には高速自動車国道、首都高速道路、阪神高速道路等々の道路料金の額は「公正妥当なものでなければならない」と明記されていました。
しかし1人乗りのバイクが、8トンまでのトラックや29人乗りのマイクロバスと同額料金というのは誰が見ても「公正妥当なもの」とは素直には受け取れませんでした。
そこに錐のように鋭く深く、法廷という公の場で切り込んでいくことでバイクにまつわる諸問題への突破口をこじ開けていこうと僕などは考えていました。
「バイクの高速料金って高すぎだよね」と嘆いて愚痴って傷の舐め合いをしているだけでは、何も状況が変わらないのは事実です。
バイク乗りであろうとすれば、雄々しく
前回お知らせしたのは、この問題に具体的に「払い過ぎ高速料金返還訴訟」という方針を確立&提起して立ち上がった『バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会』というバイク乗り集団の結成報告の読売新聞の「2輪車決起」記事でした。(参考の為にリンク先は下記に記しておきますね)
今回の新聞記事は、それから約1年強の報道です。途中の経過はまた改めて記していこうとは思っています(笑)。せっかちな性格なので、ちょいと先を急いでみただけの話です。
バイク乗りの間で囁かれていた噂は本当だったのです。
戦後の日本のバイク乗りの最大の「異議申し立て」でもあった「ライディング・ハイの乱」が現実の姿として法廷の場に持ち込まれたのです。
次回で触れるつもりですが、提訴行動として東京地裁に数十台のバイクで「突入」するなんて前代未聞の派手なアクションをぶちかました日でした。
あれは快感だったな♪(笑)
運動には血沸き肉躍るようなダイナミズムが時に必要なのです。
【文責】小池延幸(57)/ZRX1200 DAEG
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
【出典】朝日新聞
昭和60年(1985年)3月30日(土曜日)朝刊
▼/ライダー団結 きょう提訴/『高速料金、半額返せ』/二輪車冷遇に反発/「市民権認めて」が狙い
【リード】
「オートバイとマイクロバスの高速道路料金が同じだなんておかしいよ」。日ごろからこんな疑問、不満を抱いていた全国のオートバイ愛好家たち約七百人が、一斉に立ち上がることになった。日本道路公団(高橋国一郎総裁)などを相手取り三十日、東京地裁に「払った料金の半分は返せ」と、計約八十万円の不当利益の返還を求める訴訟を起こす。お金が惜しい、というよりは、とかく“アウトロー”的に見られがちな、世間の「二輪車差別」へのささやかな抵抗の意味もあるとか。ゆくゆくは原告を一万人にまでふやす予定で、「幅広い運動を通して、ライダーにも市民権を認めてもらいたい」という。
【本文】
訴えるのは、「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」=東京都品川区荏原一丁目=の事務局長をしている小池延幸さん(二五)たち。
小池さんは、ライダー歴約四年。四〇〇㏄車を愛用している。明治学院大在学中に、バイク通学禁止への反対運動をしたことから、バイク規制問題を考え始めた。仲間をツーリングに誘ったら、「高速が高いから……」と断られた経験がしばしばあり、今の高速料金に納得できない気持ちが強くなった。
例えば、日本道路公団の場合、料金は「普通車」「大型車」「特大車」と車両の重さや車軸数などで、三区分に分けられている。オートバイは、最低の「普通車」に区分されているが、普通乗用車のほか、車両総重量八トン未満で最大積載量五トン未満のトラックや、二十九人乗り以下のバスなどもこの区分。
「四〇〇㏄のオートバイの重さは、約〇・一五トンしかなく、道路に占める割合も道路の損傷も普通車に比べればごくわずか。二人乗りも禁止されている。こんな大ざっぱな区分の中にまとめられたのはライダーが圧倒的に少数派で、黙っていたからだ」と小池さん。
さらに、速度制限も、二輪車は最高八〇キロと乗用車などに比べ二〇キロ低くおさえられている。このほか、東京都内では、二輪車だけが通行禁止になった陸橋や地下道がある、など種々の規制がかぶさってくる。こうした不満から、小池さんは昨年一月、訴訟を思いつき、バイク雑誌やライダーの集まる場所で、参加を呼びかけてきた。
提訴第一陣の原告になることを希望し、委任状を寄せてきた仲間は、北海道から鹿児島まで、年齢は二十歳から六十歳までと幅広い。学生、OL、会社員に加えて、教員、医者、住職など職業もさまざま。女優高橋恵子さんの夫で、映画監督の高橋伴明さんや、著述業の戸井十月さんらも参加している。女性も約一割。それぞれが、過去に利用した際の領収証を持ち寄り、とりあえず半額分の返還を求める。一人当たり二百円から一万円と額はわずかだが、「これを突破口に、オートバイ乗りはどことなく反社会的、とみられがちな風潮を変えていきたい」と参加者たちは話している。
料金の“割高”が反映してか、道路公団の全国二十四路線(延長約三千五百キロ)を利用する二輪車は、一日平均約二千台(同公団の概算)と、全利用車数約百十万台に比べれば、ごくわずか。安い別料金にすれば、ライダーの利用もぐっと増え、公団側の懐も潤いそうなものだが、今回の提訴に日本道路公団では「訴状をよく見てから検討したい。ただ、料金は運輸、建設両大臣の認可によるもので、公正、妥当なものだと思う」とつれない対応ぶりだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪参考リンク先≫
▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.02)
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/744155279078753
▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.01)
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/743835959110685

■遂に第一派提訴の朝はやってきた!
当時の「道路整備特別措置法」の料金の額の基準として第11条には高速自動車国道、首都高速道路、阪神高速道路等々の道路料金の額は「公正妥当なものでなければならない」と明記されていました。
しかし1人乗りのバイクが、8トンまでのトラックや29人乗りのマイクロバスと同額料金というのは誰が見ても「公正妥当なもの」とは素直には受け取れませんでした。
そこに錐のように鋭く深く、法廷という公の場で切り込んでいくことでバイクにまつわる諸問題への突破口をこじ開けていこうと僕などは考えていました。
「バイクの高速料金って高すぎだよね」と嘆いて愚痴って傷の舐め合いをしているだけでは、何も状況が変わらないのは事実です。
バイク乗りであろうとすれば、雄々しく
前回お知らせしたのは、この問題に具体的に「払い過ぎ高速料金返還訴訟」という方針を確立&提起して立ち上がった『バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会』というバイク乗り集団の結成報告の読売新聞の「2輪車決起」記事でした。(参考の為にリンク先は下記に記しておきますね)
今回の新聞記事は、それから約1年強の報道です。途中の経過はまた改めて記していこうとは思っています(笑)。せっかちな性格なので、ちょいと先を急いでみただけの話です。
バイク乗りの間で囁かれていた噂は本当だったのです。
戦後の日本のバイク乗りの最大の「異議申し立て」でもあった「ライディング・ハイの乱」が現実の姿として法廷の場に持ち込まれたのです。
次回で触れるつもりですが、提訴行動として東京地裁に数十台のバイクで「突入」するなんて前代未聞の派手なアクションをぶちかました日でした。
あれは快感だったな♪(笑)
運動には血沸き肉躍るようなダイナミズムが時に必要なのです。
【文責】小池延幸(57)/ZRX1200 DAEG
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【出典】朝日新聞
昭和60年(1985年)3月30日(土曜日)朝刊
▼/ライダー団結 きょう提訴/『高速料金、半額返せ』/二輪車冷遇に反発/「市民権認めて」が狙い
【リード】
「オートバイとマイクロバスの高速道路料金が同じだなんておかしいよ」。日ごろからこんな疑問、不満を抱いていた全国のオートバイ愛好家たち約七百人が、一斉に立ち上がることになった。日本道路公団(高橋国一郎総裁)などを相手取り三十日、東京地裁に「払った料金の半分は返せ」と、計約八十万円の不当利益の返還を求める訴訟を起こす。お金が惜しい、というよりは、とかく“アウトロー”的に見られがちな、世間の「二輪車差別」へのささやかな抵抗の意味もあるとか。ゆくゆくは原告を一万人にまでふやす予定で、「幅広い運動を通して、ライダーにも市民権を認めてもらいたい」という。
【本文】
訴えるのは、「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」=東京都品川区荏原一丁目=の事務局長をしている小池延幸さん(二五)たち。
小池さんは、ライダー歴約四年。四〇〇㏄車を愛用している。明治学院大在学中に、バイク通学禁止への反対運動をしたことから、バイク規制問題を考え始めた。仲間をツーリングに誘ったら、「高速が高いから……」と断られた経験がしばしばあり、今の高速料金に納得できない気持ちが強くなった。
例えば、日本道路公団の場合、料金は「普通車」「大型車」「特大車」と車両の重さや車軸数などで、三区分に分けられている。オートバイは、最低の「普通車」に区分されているが、普通乗用車のほか、車両総重量八トン未満で最大積載量五トン未満のトラックや、二十九人乗り以下のバスなどもこの区分。
「四〇〇㏄のオートバイの重さは、約〇・一五トンしかなく、道路に占める割合も道路の損傷も普通車に比べればごくわずか。二人乗りも禁止されている。こんな大ざっぱな区分の中にまとめられたのはライダーが圧倒的に少数派で、黙っていたからだ」と小池さん。
さらに、速度制限も、二輪車は最高八〇キロと乗用車などに比べ二〇キロ低くおさえられている。このほか、東京都内では、二輪車だけが通行禁止になった陸橋や地下道がある、など種々の規制がかぶさってくる。こうした不満から、小池さんは昨年一月、訴訟を思いつき、バイク雑誌やライダーの集まる場所で、参加を呼びかけてきた。
提訴第一陣の原告になることを希望し、委任状を寄せてきた仲間は、北海道から鹿児島まで、年齢は二十歳から六十歳までと幅広い。学生、OL、会社員に加えて、教員、医者、住職など職業もさまざま。女優高橋恵子さんの夫で、映画監督の高橋伴明さんや、著述業の戸井十月さんらも参加している。女性も約一割。それぞれが、過去に利用した際の領収証を持ち寄り、とりあえず半額分の返還を求める。一人当たり二百円から一万円と額はわずかだが、「これを突破口に、オートバイ乗りはどことなく反社会的、とみられがちな風潮を変えていきたい」と参加者たちは話している。
料金の“割高”が反映してか、道路公団の全国二十四路線(延長約三千五百キロ)を利用する二輪車は、一日平均約二千台(同公団の概算)と、全利用車数約百十万台に比べれば、ごくわずか。安い別料金にすれば、ライダーの利用もぐっと増え、公団側の懐も潤いそうなものだが、今回の提訴に日本道路公団では「訴状をよく見てから検討したい。ただ、料金は運輸、建設両大臣の認可によるもので、公正、妥当なものだと思う」とつれない対応ぶりだ。
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≪参考リンク先≫
▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.02)
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/744155279078753
▼まつろわぬバイク乗り『RIDING-HIGH』の伝説(Vol.01)
https://www.facebook.com/halumotoride/posts/743835959110685
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25日の本番に向けた予行演習に参加!
慣れない(普段は滅多にやらない珍しいこと)をすると雨が降る!
些細なとらぶる発生!ネジゆるむ(笑)
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